「iPod」が拡げる音楽生活:音楽漬けの日々(4)

前回までに音楽CDの曲だけでなく、古いカセットテープのアナログ音源などもパソコンに取り込む方法を紹介しました。これで手持ちの音楽はすべてデジタルデータとしてパソコンの中に保存できることになります。


調子に乗って取り込んでいるうちに、私の「iTunes」には
約1万5千曲が保存され、て全曲聴くには「43日」かかるようです。

 

この自分だけの音楽ライブラリは、パソコンさえあればいつでも、すぐに聴けるわけです。これだけでも「音楽漬け」の生活には十分ですが、こうなるとパソコンがない部屋でも、さらには屋外や車の中など、どこでも気軽に聴けるようにしたくなりますよね。

 

「iPod」は若者だけのものではなく

実は「若い頃」には外出時はいつでもヘッドフォンステレオで音楽を聴いていた人でも、いつのまにか使わなくなってしまい、「いまさらウォークマンでもないよね」という状態かもしれません。私などは、まさにそのタイプです。

そもそも、カセットやCD、MDの時代は、どれを持っていくか迷うことや、メディアの交換自体も手間でした。さらに小さいといってもプレーヤーも結構かさばるし、なによりも電池交換や充電が煩わしく感じたものです。

それでも若い頃は音楽に飢えていたし、時間はタップリあったので、そんな手間も我慢できましたが、社会人になり、仕事も忙しくなると、そこまでして持ち歩かなくても、みたいに変わってしまうのも仕方がありません。

ところが最新の「iPod」を代表とする携帯音楽プレーヤーは驚くほど小型・軽量化されており、メモリーやハードディスク内蔵タイプならメディア交換も必要ないし、機種によっては1万曲以上を詰め込むことができます。



片手ですべての操作が簡単にできる、というのも魅力です。
このサイズに容量80GB、約2万曲のデータが入ります。

 

さらにUSBでパソコンにつなぐと音楽データだけでなく、曲名やアルバム名、アーティスト名なども「iPod」に表示されるようになります。充電もUSBケーブル経由でできるし、充電池の能力も向上していて、短い充電時間で何時間も聴くことができるなど、技術の進歩には驚くばかりです。

そんな中、私が昨年9月に購入したのが「iPod classic」の容量80GBのモデルです。パソコンに取り込んだ曲がその時点で約1万曲だったので、今後のことも考えて、約2万曲が入る機種にしたわけです。とにかく「全部詰め込んで持ち運べる」というのが私の場合、一番のポイントでした。

 
厚さ10.5mm、重さ140gの中に2万曲...。

もちろん、そんなに保存したい曲数はないよ、という方は4GB、8GBなど、手持ちの曲数を取り込めるメモリー容量の「iPod nano」で十分ですし、音楽だけでなく、動画も楽しみたい人は「iPod touch」もいいでしょう。

 
「iPod」はヘッドフォンで聴かなくても

私がヘッドフォンステレオを使わなくなった理由には、持ち歩くときの煩わしさもあったのですが、20代後半頃から、ちょっと耳の調子が良くなくて、騒がしい場所では話し声などが聴きづらい傾向が出てきたので、自然とヘッドフォン(イヤホン)を使わなくなった、ということもあります。

それでは、せっかくの「iPod」は何に使うの、ということになりますが、1万円前後で「iPod」を直接つなぐことのできるミニオーディオがたくさん販売されています。これらを使うことで、例えばパソコンはリビングにあっても、取り込んだ音楽ライブラリは「iPod」に詰め込んで、寝室やキッチンなど、好きなところで再生することができるのです。

私の持っているのはバッファロー社の「BSPKDC01WWHA」ですが、ヨドバシカメラで1万円以下だったので衝動買いしました。ウーハー付きで低音も鳴るし、デザインも可愛くて満足しています。さらに「iPod」を充電しながら再生できるので、寝室でゆったりと音楽を聴くときに使っています。


入力用のミニジャックもあるので、パソコンの
出力用スピーカーとしても使うことができます。

 
量販店にいけば、同様な商品がたくさん展示されていますから、試聴できるなら実際に再生した音の感じ、そしてお値段、デザインなどで気に入ったものを選ぶといいでしょう。目覚まし機能や電池が使える持ち運び対応まで多種多彩です。防水タイプでお風呂場に持ち込むことができる機種もあります。
 

ドライブにすべての曲を持っていこう!

若い頃、ドライブのときには出発前に持っていくカセットやCDを選んでいましたが、車内に置いておくと高温で痛んだものです。「iPod」があれば、社内においておくことなく、すべての音楽ライブラリを毎回、簡単に車に持ち込むことができます。

もちろんカーオーディオやカーナビに音声入力端子があれば、そこに「iPod」の出力をつなげばいいのですが、直接つなげない車でも、カーステレオにFMラジオがついていれば「FMトランスミッタ」を使って「iPod」で再生した音楽をカーステレオで流すことができます。

この「FMトランスミッタ」にもいろいろあって、1年ほど前に私が買ったのはサン電子の「FMIP-301」です。すでに在庫切れで後継の「FMIP-305」シリーズが出ているようですが、とにかくサン電子の「FMトランスミッタ」は車のエンジンの始動・停止に連動して「iPod」の電源を自動的にオン・オフしてくれるので、本当にカーオーディオ感覚で楽しむことができます。


「FMトランスミッタ」の電源供給部をシガレットプラグに
挿しこみ、指定された周波数にFMラジオを合わせて
おけば、エンジンをかけるだけで音楽が流れます。

もちろん「FMトランスミッタ」の場合、電波にして音楽を飛ばすため、ノイズを拾いがちで、音質は落ちますが、ドライブ中はほとんど気になりません。とにかく気軽にドライブ中に音楽を楽しみたい、手持ちの曲をすべて持ち込みたいのであれば、検討する価値のある製品でしょう。


◆◇◆

あとはアイデア次第

このほかにも「iPod」のヘッドフォンジャックに挿すだけで、ヘッドフォンなしで聴くことができるスピーカーも数百円で売っているので、ちょっとした旅先のホテルなどでBGMとして流しておくには十分です。私は雑誌「DIME」の付録についていたものを使っていますが、量販店でも売っています。


小さな部屋でちょっと聴く分には十分です。

「iPod」の強みは圧倒的に売れているため、関連商品やアクセサリーもとても充実しているところです。もちろん、ソニーの商品も魅力的なので、あとは自分の趣味で選び、自分なりに使いこなしたいところです。

 

◎ イベントのお知らせ

4回に渡って連載してきた「音楽漬けの日々を取り戻せ」ですが、文章と写真だけでは分かりにくい部分や、ご紹介したもの以外でもパソコンやインターネット、携帯音楽プレーヤーを使って音楽を楽しむ方法はたくさんあります。

そこで、ニフティ株式会社の関連会社である「ネットライフパートナー株式会社」が主催するイベントで「音楽漬けの日々を取り戻せ」についてお話する機会をいただきました。

初心者のためのデジタルカルチャー教室
日時: 2008年9月19日(金)13時?15時10分
会場: TOKYO CULTURE CULTURE
    東京カルチャーカルチャー
    (江東区青海1丁目パレットタウン Zepp Tokyo2F)
参加費: 無料

※すでに、このイベントは終了しております。

 

「教室」となっていますが堅苦しいものではなく、私が実際に好きな曲を集めて「音楽漬けの日々」を送っている様子や方法を紹介しながら、参加者の皆さんと楽しく情報交換できるイベントにしたいと思っています。

この連載記事を読んで興味を覚えた方、「もっと簡単な方法で音楽生活を楽しんでいます!」という方など大歓迎です。ぜひ、ご参加ください。

 

次回はこの連載の最終回としてイベントの様子を報告、さらにいままでの4回では書き足りなかったことを追加紹介することで締めくくる予定です。どうぞ、ご期待ください。

次回へ続く

※ 「iPod」「ウォークマン」など、記載されている
  商品名は各社の商標または登録商標です。

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