ツイッターにアクセスが集中し、サービスが一時的に使えないことを知らせるメッセージ画面に「クジラ(Whale)」が鳥たちに運ばれるイラスト「Twitter Fail Whale(フェイル・ホエール)」が使われていました。
私がツイッターを始めた2009年から2010年にかけては世界的に利用者が急増していたためか、使っていると突然、以下のメッセージと共に「クジラ」のイラストが現れることは決して珍しくありませんでした。
Twitter is over capacity.
(ツイッターは処理能力の限界を越えています。)
What is Fail Whale? (英文)
そんな急にツイッターが使えない状態となってイラっとした気持ちをほのぼのとした感じの「クジラ(Fail Whale)」のイラストに何度も「仕方ないな~」と癒された経験があります。
この「Fail Whale」はデザイナー Yiying Lu さんの作品で、元々は「Lifting A Dreamer」という名前で、2002年のオリジナルはクジラではなく、ゾウが描かれていたそうです。
Lifting A Dreamer (aka. Twitter Fail Whale) @ Yiying Lu | Illustration, Graphic Design & Art Direction
遠く離れた友人やファミリーにグリーティングカードを送るときに、届けたい大きな気持ちをゾウとして描き、それを自由や幸福を表す鳥たちに運んでもらいたい!という心のこもったイラストです。
その後、Lu さんはオーストラリアのニュー・サウス・ウェールズ州(New South Wales)に移ったときに「Wales」とクジラの「Whale」とをかけて、ゾウをクジラにして書きなおしたのだとか。
ツイッターでは、そんな制作時の思いとは違ったニュアンスで採用、表示されていますが、Lu さんの暖かい気持ちはネットの海を越えてツイッターの利用者にもしっかり届いたのではないでしょうか。
最近ではツイッターの利用者数の伸びも落ち着いたためか「クジラ」を見ることはほとんどなくなりました。
それはそれで寂しい気もしますが、ツイッターがサービスとして成熟してきた証といえるでしょう。
以下は私がツイッター本を書いていた時に捕まえた(画面キャプチャーした)最後の「Fail Whale」です。
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