「Qi(チー)」とは、パソコンやスマートフォンといった電子機器を電源ケーブルやコネクターなどで直接つなぐことなく、ワイヤレスで電源から電力を供給できる技術規格です。
「Qi」に対応した電子機器を、「Qi」に対応した「充電パッド」上に置いておくだけで、自動的に充電が開始されます。
ワイヤレスによる充電(給電)はコネクターなどで毎回つなぐ手間がなくて便利ですが、「電磁誘導」という電気の磁場を利用した技術をもとにメーカー各社が別々に取り組んだため規格化が遅れていました。
そこで家電、通信機器、自動車など、世界の大手メーカーが参加するワイヤレス給電技術に関する業界団体「World Power Consortium」が2010年7月に制定したワイヤレス充電規格が「Qi」なのです。
◆ Qi(チー) - WPC ワイヤレスパワーコンソーシアム - Wireless Power Consortium
「Qi」は、目に見えないパワーの流れを表す中国の伝統的な概念「気(チー)」を英語表記したもので、まさに「見えないパワーを送る」かのごとく、ワイヤレスで電力を供給するための規格です。
今後、「Qi」に対応した製品が増えるに伴い、各自が「充電パッド」を自宅で用意するだけでなく、公共施設や商業施設で「充電ステーション」が提供され、いつでも気軽に充電できる環境が整うことが期待されます。
通信の高速無線化が進む中、バッテリーの充電もワイヤレスで場所を選ばなくなれば、さらに便利になることは間違いありません。
「Qi」対応製品と充電環境の普及が楽しみです。
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