「Bing(ビング)」とは、マイクロソフト社が開発、運営をしているインターネット検索サービスの総称で、検索サイトのことを指したり、検索エンジン(プログラムやシステム)のことを指す場合もあります。
パソコンOS 市場では Windows(ウインドウズ)、Webブラウザー市場では Internet Explorer(インターネットエクスプローラー:IE)によって、長年、圧倒的に優位だったマイクロソフト社ですが、
ネット検索市場ではグーグル社に対して、完全に劣勢
になってしまいました。
◆ Google(グーグル) https://www.google.co.jp/
特に2000年に入り、グーグルは検索エンジンから派生する広告市場で莫大な利益を得るようになりました。
さらに2008年、グーグルは Google Chrome(クローム) というサイト表示の高速な Webブラウザーを無料で公開しました。
この Chrome により、あれだけ圧倒的だった IE の牙城さえ、大きく切り崩されています。
◆ Internet Explorer と「ブラウザー」市場の変化
こういったグーグルの「検索」関連ビジネス戦略に対抗するために、マイクロソフトが開発、運営している検索サービスが「Bing」なのです。
◆ Bing(ビング) http://www.bing.com/
グーグル検索に対抗して、Bing検索も当然、様々な工夫をしています。
それでも、これだから Bing を使いたい!という強烈な強みを持つには至っていない、といっていいでしょう。
もちろんマイクロソフトの強みである Windows や IE には「既定の検索エンジン」として Bing を組み込んだり、自社運営のポータルサービス「MSN」でも検索エンジンとして前面に押し出しています。
◆ MSN Japan http://jp.msn.com/
Bing の前身は、MSN の検索エンジン「MSN サーチ」であり、Windows Live サーチ、Live サーチと名前を変え、2009 年に Bing というブランドになりました。
それでも、ネット検索という市場にグーグルは集中し、マップやOS、Webブラウザーなど、関連するあらゆる分野に進化を続け、マイクロソフトほどの企業でも差を埋めるのは困難な状況となっています。
◆ Googleマップ https://maps.google.co.jp/
Windows 8 で OS をタブレット端末に対応させたのには、このままグーグルが提供するアンドロイドOS を搭載する端末が増え、検索にグーグルを使う利用者が増えることを防ぐ狙いもあるのは確かです。
Windows 8 を搭載したタブレット端末でインターネット接続すると、自然と IE10 を使うこととなり、検索は Bing、各種情報提供は MSN、マップもマイクロソフトのサービスに誘導することになります。
◆ Windows 8 の検索 | Discover Bing
◆ Bing 地図
とはいえ、検索は使い慣れたサービス、気に入ったエンジンを使う人が多く、結局は「いつもの検索」に切り替えることが少なくありません。
◆ IE のアドレスバーでの検索エンジンを Google に変更 - パソコントラブルQ&A
いまから Bing に切り替えさせることは容易なことではないでしょう。
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