「MP3」とは広く普及している音声データ圧縮方式

「デジタルデータ」で、なるだけ品質は落とさずに容量を減らすことを「圧縮」技術と呼んでおり、音声データの圧縮で広く普及している方法が「MP3(エムピー・スリー)」です。

※ 「MP3」は「よくわからないIT用語ランキング」第15位

映像にしろ、音楽にしろ、より高品質な「デジタルデータ」を残そうとすると、どんどんデータ容量が大きくなり、保存や送信が大変になります。

そこで、なるだけ映像や音声の品質は落とさずに容量を減らす方法が研究されており、それを「圧縮」技術と呼んでいます。

 

そんな中、映像データを圧縮するために開発され、有名なのが「MPEG(Moving Picture Experts Group:エムペグ)」と呼ばれる技術規格で、現在、市販されている映画DVDやデジタル放送などでも「MPEG-2」が使われています。

映像データには音声データも合わせて圧縮で保存されているため、その「MPEG」技術の一部として開発された音声(Audio)データ圧縮の規格が「MPEG Audio Layer-3」であり、略して「MP3」となります。

 

この音声データ圧縮方式「MP3(エムピースリー)」を標準的な設定で使うと、市販の「音楽CD」に記録されているデジタル音楽データをもとの「10分の1」程度の容量に圧縮して保存できます。

最大 約700MBもの音楽データが保存された「音楽CD」も「MP3」なら 50?70MB のデータに圧縮できます。1曲単位なら、わずか数MBまで圧縮できるため、音楽データの大量保存や配布に便利なのです。

 

実は「MP3」以外にも様々な音声圧縮の方式があり、中には「MP3」よりも圧縮率の高いものや音質の低下が少ないものも開発されていますが、「MP3」は、その技術を使って音声データを圧縮したり、音楽として再生できるソフトが入手しやすかったこともあり、広く普及しました。

さらに機器に内蔵させたフラッシュメモリーや小型ハードディスクに圧縮した音楽の音声データを大量保存し、いつでも聴けるように開発された「デジタル携帯音楽プレーヤー」も普及を後押ししました。

 

「デジタル携帯音楽プレーヤ」には「MP3」以外の方法で圧縮されたデータを使っている商品もありますが、総称として「MP3プレーヤー」と呼ぶことがあります。1台で数万曲も保存できる機種があります。

そんな「MP3プレーヤー」として人気が高く、この市場を広げてきたのがアップル社の「iPod(アイポッド)」です。

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Apple iPod classic 160GB ブラック MC297J/A

 

「MP3」で音楽CD のデータ容量を10分の1以下に圧縮したら、音質もかなり低下するような気もしますが、

「人間の耳」で聴くレベルなら、それほど違いが分からない

ような技術的な工夫をして圧縮しています。

 

そのため、きちんとした環境で聴き較べでもしないと違いを明確に耳で判別することは難しく、特に携帯プレーヤーのように屋外で聴く環境では「違い」があったとしても気にならない、ということです。

 

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