音声ファイルや動画ファイルの一部を受信し、受信した分からどんどん流れるように放送していく方法が「ストリーミング放送」です。
高速インターネット接続が普及し、流せる情報量も増え、データ圧縮や再生技術も発達してきたため、送受信できる音楽や映像も高品質になりました。
それでも動画はいったんダウンロードしてから再生するのでは時間がかかり過ぎるし、データを保存する空き容量も必要なので「ライブ」放送は難しくなります。
そこで音声ファイルや動画ファイルをすべて受信しなくても、まずは
一部を受信して、受信した分からどんどん流れるように音声や映像に戻していく方法
があり、その配信が「ストリーミング放送」です。
「ストリーム(stream)」には「流れ、水流」といった意味があり、日本語でも「情報を流す」といったりしますが、英語でも「データの流れ(data stream)」のように情報の流れに「stream」を使います。
データ受信が少し遅れたり、途切れたりしても、再生している動画が途切れないために「バッファ」と呼ばれるデータの余裕分を「先読み」してから再生しているため、放送は実際より数秒遅れて始まります。
ストリーミング放送は、すべてをダウンロードしなくても、パソコンに保存しなくても動画を見ることができるため、大容量のデータ保存ができない機器でもネット経由での番組を楽しむことができます。
※さらにコピーや再配布もしにくいので権利を守ることもできます。
そんなストリーミング放送をおこなったり、その放送中の番組を視聴できるサービスで注目されているのが「USTREAM(ユーストリーム)」であり、手軽にライブ放送で情報の受発信ができるようになりました。
◆ USTREAM http://www.ustream.tv/
こういったサービスが普及することで、規制や時間に縛られたテレビ番組より、ストリーミング放送だからできる本音トークや、臨場感のあるライブ中継を見る機会も増えています。
特に iPhone のようなスマートフォンはビデオカメラ、マイク、動画処理アプリケーション、通信機能を持っており、それ1台でどこでもライブ中継ができてしまうという画期的なツールとなっています。
もちろん「スマホ」からの放送では通信速度も限られ、画質も音もさほど良くはありません。それでも手軽さや携帯性は抜群です。
流す情報の権利関係など難しい問題もありますが、特別な機材や電波の使用権がなければできなかった「動画放送」が、インターネット経由で誰でも配信と視聴を楽しめる「ストリーミング放送」の発展に期待しています。
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