「タイトルバー(title bar)」とは、デスクトップ上で開いている各ウインドウの上辺にあって、そのウインドウが何を開いているのか分かるように「タイトル」を表示した横長で棒状の領域(bar)... のはずですが...。
「タイトルバー」を解説したのが 2007年でした。
ところが最近ではタイトルバーのないウインドウや、タイトルのないタイトルバー(?)が登場し、ルールが曖昧になってしまいました。しかもルールを変えているのがマイクロソフト自身なので困ります。
たとえば Windows Vista 以降、フォルダーを開いたウインドウ上部にはタイトルバーに相当する領域(バー)はあるのに、フォルダー名(タイトル)は表示されなくなってしまいました。
確かにタイトルバーの下にアドレスバーがあり、そこでフォルダー名は確認できるので、タイトルバーにフォルダー名を表示するのは二重になるため「非表示」にしたのではないかと類推しています。
その証拠に、フォルダーのウインドウでタイトルバーの左端には何も表示されていませんが、以前ならフォルダーのアイコンが表示されていたあたりをクリックするとメニューが表示され、ダブルクリックをするとウインドウを閉じることもできます。
※ Windows 7 のフォルダー。左端に隠しアイコンがある!?
ゲームの隠しコマンドでもあるまいし、きちんとフォルダーのアイコンを表示しておくべきだと私はいまも感じています。
※ Windows XP のフォルダー。アイコンもタイトルもあります。
Internet Explorer 9 でも同様に、そのタイトルバーに、現在、選択されているページのタイトルが表示されなくなってしまいました。
タブではページのタイトルが長いと省略表示されてしまうので、タイトルバーにタイトルが表示されないのは残念です。
※ Windows7 + IE9
※ Windows XP + IE7 何を開いているか一発で分かります。
ほかにも Office 2007 から突然、従来はアイコンのあった場所に「Officeボタン」を導入し、
※ Word2007
よほど評判が悪かったのか Office 2010 になるとアイコンに戻し、「Officeボタン」はやめてしまいました。
※ Word2010
ほかにもタイトルバーのタイトルを「中央揃え」にするなど、ほとんどルール無用の状態です。
Windows のような OS と呼ばれるシステムは
ウインドウ操作や使用するソフトがほぼ共通の操作で扱える
からこそ価値があります。最初に OS の基本操作を覚えれば、はじめてのソフトでも大体の操作ができてしまうから便利なのです。
ところが、その OS である Windows を開発しているマイクロソフトが、みずから基本ルールをコロコロと変えていくのでは困ります。
もちろん「慣れてしまえば新ルールのほうが便利」な場合もあります。それでもパソコン操作に慣れず、時間をかけてやっと基本的な操作を覚えた人にとって「不親切なルール変更」と言わざるをえません。
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