パソコンで「全角(ぜんかく)」と「半角(はんかく)」は大雑把にいえば「等幅フォント」を使った横書きの場合で、文字の幅が高さと同じなのが「全角」、幅が高さの半分なのが「半角」です。
パソコンではひらがなや漢字には「全角」しかありませんが、英数字やスペース、多くの記号には「全角」も「半角」もあります。
ABC ←全角 123 ←全角 +*@ ←全角 あ ←全角
ABC ←半角 123 ←半角 +*@ ←半角
カタカナにも半角がありますが、インターネット経由でやりとりするメールなどには使わないほうがいいでしょう。
ここで「等幅フォント」とは、その名の通り、文字の幅が統一されている書体データのことです。
「等幅フォント」は、たとえるなら原稿用紙のマス目にひとつひとつ文字を均等に埋めていく感じの幅の決まったフォントです。
コンピューターでは当初、アルファベットと数字、そしていくつかの記号だけが使われており、その表示や印刷も処理能力の制約があって文字の幅は等幅、文字の間隔は等間隔が普通でした。
そして日本語のように漢字といった膨大な文字数がある言語の場合、数万の文字をデータ化する必要がありますが、初期のコンピューターには、それだけのデータを扱い、表示する能力はありませんでした。
その後、コンピューターの処理能力が向上し、日本語も表示が可能になりましたが、漢字を表現するには英数文字の幅では足りないため、日本語は「全角」、英数文字は「半角」が基本となりました。
いまではひとつひとつの文字によって表示幅がバランスよくデザインされた「プロポーショナルフォント」が使われるようになったので、以前ほどは「全角」「半角」を意識しなくてもよくなっています。
◎ 等幅フォントなら
0123456789(全角)
0123456789 (半角)
ABCDEFGHIJKLMN (全角)
ABCDEFGHIJKLMN (半角)
◎ プロポーショナルフォントなら
0123456789 (全角)
0123456789 (半角)
ABCDEFGHIJKLMN (全角)
ABCDEFGHIJKLMN (半角)
となります。
それでもメールなどはテキストだけを「等幅フォント」で表示させる場合が多いので「全角」「半角」をうまく使い分けたいところです。
もちろん「プロポーショナルフォント」でも使い分けは有効です。
英数字や記号を「全角」にして強調したように見せたり、「全角」や「半角」のスペースは文字間の調整にも使ったりできます。
たとえば 100万円 より、100万円 のほうが大金の感じが出ます(苦笑)。
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