「TEXTJOIN関数」とは、指定した「区切り記号」を間に挟み、文字列、個別のセル、範囲指定した複数セルのテキストを連結できる関数です。Office 2019 以降に導入され、データの列記などに利用できます。
「TEXTJOIN関数」の書式(構文)は
TEXTJOIN (区切り記号, ignore_empty, 文字列1, [文字列2],...)
となります。
引数の「文字列1」「文字列2」は「結合するテキスト項目」であり、空白または文字列、または文字列が入力されたセル、および範囲指定した複数セルによるテキストとなります。
「区切り記号(delimiter)」は「間に挟む文字列」で、空白または二重引用符("")で囲まれた文字列、または文字列が入力されたセルを参照することで指定できます。
そして「ignore_empty」は「TRUE」の場合、連結する文字列に空白のセルは無視され、その間を挟む「区切り記号」も非表示となります。空白あるいは「1」にしても「TRUE」と理解されます。
ちなみに連結した文字列が 32767 文字 (セルの制限) を超える場合、「TEXTJOIN関数」による結果はセルに「#VALUE」というエラー表示を返すことになります。
「TEXTJOIN関数」の具体的な使い方は、たとえば
=TEXTJOIN(" ",TRUE,"足立","一郎")
と「C1」セルに入力すると、入力したセル「C1」に
足立 一郎
と表示されます。
「" "」と指定した半角スペースが「区切り記号」として間に挟まれています。
"足立" と "一郎" が、以下のように各セルに入力されている場合、
A1="足立"、B1="一郎"
これを「A2」で連結して「足立 一郎」と表示するには
=TEXTJOIN(" ",TRUE,A1,B1)
あるいは
=TEXTJOIN(" ",TRUE,A1:B1)
と入力します。
さらに複数の「区切り記号」を使うこともできます。
A1="足立"、B1="一郎"
A2="石田"、B2="二郎"
A3="宇川"、B3="三郎"
A4=" "、B4="、"
これで
=TEXTJOIN(A4:B4,TRUE,A1:B3)
と入力すると「足立 一郎、石田 二郎、宇川 三郎」と表示できます。
連結する文字列を増やして、たとえば
A1="東京"、B1="名古屋"、C1="大阪"、D1="福岡"
を「、」を挟んで「A2」で連結したいときは
=TEXTJOIN("、",TRUE,A1,B1,C1,D1)
あるいは
=TEXTJOIN("、",TRUE,A1:D1)
と入力することで
東京、名古屋、大阪、福岡
と表示されます。
ここで「D1」に空白のセルがある場合を考えると、
A1="東京"、B1="名古屋"、C1="大阪"、
D1=""、E1="福岡"
「ignore_empty」が「TRUE」の場合、
=TEXTJOIN("、",TRUE,A1:E1) は
東京、名古屋、大阪、福岡
となり、空白セルは無視されます。
「ignore_empty」が「FALSE」の場合、
=TEXTJOIN("、",FALSE,A1:E1) は
東京、名古屋、大阪、、福岡
となり。空白セルもテキストに追加されます。
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