Excel の「スピル機能」とは、ひとつのセルに入力した数式の結果が複数ある場合、その複数の値を、入力したセルから順番に隣接した複数セルに流し込むように並べて表示(配置)する機能です。
「スピル機能」は Windows では Office 2021 以降に導入されたので、それ以前のバージョンで Excel を利用していると使えません。
もちろん最新の Microsoft 365 の利用者、および利用者同士なら大丈夫です。
「スピル(spill)」には「こぼれる」「あふれる」の意味があります。
つまり「スピル機能」は、複数の値をひとつのセルでは表示できないので
- 隣接する複数のセルに「こぼれる」ように表示する機能
と捉えておけばいいでしょう。
「スピル機能」に対応した Excel でシンプルな例を紹介すると
セル「A1」に「10」、「B1」に「50」、「C1」に「30」を入力したあと、「A2」に
=A1:C1
と入力すると
「A2」に「10」、「B2」に「50」、「C2」に「30」 と 1行 と同じ値が 2行 に表示されます。
この例で「スピル」されたセル「A2」「B2」「C2」のいずれかを選択すると「A2」から「C2」までのセルをすべて囲む強調された境界線が表示され、領域外のセルを選択すると消えます。
この「スピル」領域で数式を入力した最初のセルは選択すれば編集ができますが、ほかの(スピル範囲の)セルを選択しても「数式バー」に数式が薄く表示(ゴースト化)され、編集できません。
もし「スピル範囲」のセルに何かを入力すると「#スピル!」とエラー 表示が出るので「スピル範囲」は空白にしておかないといけません。
ほかにも「スピル機能」に対応した関数、たとえば「XLOOKUP関数」を使った式でも複数の値を隣接したセルに表示することができます。
「スピル機能」が追加されたので「XLOOKUP関数」も追加されたといってもいいくらいです。
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