エクセル(Excel)の「スピル機能」とは

Excel の「スピル機能」とは、ひとつのセルに入力した数式の結果が複数ある場合、その複数の値を、入力したセルから順番に隣接した複数セルに流し込むように並べて表示(配置)する機能です。

「スピル機能」は Windows では Office 2021 以降に導入されたので、それ以前のバージョンで Excel を利用していると使えません。

wd240313-08.png

もちろん最新の Microsoft 365 の利用者、および利用者同士なら大丈夫です。

 

「スピル(spill)」には「こぼれる」「あふれる」の意味があります。

つまり「スピル機能」は、複数の値をひとつのセルでは表示できないので

  • 隣接する複数のセルに「こぼれる」ように表示する機能

と捉えておけばいいでしょう。

 

「スピル機能」に対応した Excel でシンプルな例を紹介すると

セル「A1」に「10」、「B1」に「50」、「C1」に「30」を入力したあと、「A2」に

=A1:C1

と入力すると

wd240313-02.png

 

「A2」に「10」、「B2」に「50」、「C2」に「30」 と 1行 と同じ値が 2行 に表示されます。

wd240313-04.png

 

この例で「スピル」されたセル「A2」「B2」「C2」のいずれかを選択すると「A2」から「C2」までのセルをすべて囲む強調された境界線が表示され、領域外のセルを選択すると消えます。

wd240313-03.png

 

この「スピル」領域で数式を入力した最初のセルは選択すれば編集ができますが、ほかの(スピル範囲の)セルを選択しても「数式バー」に数式が薄く表示(ゴースト化)され、編集できません。

wd240313-05.png

 

もし「スピル範囲」のセルに何かを入力すると「#スピル!」とエラー 表示が出るので「スピル範囲」は空白にしておかないといけません。

wd240313-07.png

 

ほかにも「スピル機能」に対応した関数、たとえば「XLOOKUP関数」を使った式でも複数の値を隣接したセルに表示することができます。

「スピル機能」が追加されたので「XLOOKUP関数」も追加されたといってもいいくらいです。

記事の情報は公開時あるいは更新時のもので、最新情報はリンク先など情報元の公式ページでご確認ください。

スポンサーリンク

ご意見&コメント

パソコン用語解説」をご利用いただき、ありがとうございます。

「参考になった」「ちょっと違うかも?」というときは TwitterFacebookページを使ってご感想やコメントをいただけると嬉しいです!励みにもなりますし、必要に応じて情報の追加や修正もしてまいります。

 

同じカテゴリー「エクセル(Excel)」の用語解説

 

同じカテゴリー「エクセル(Excel)」のQ&A

関連した記事を検索

パソコントラブルQ&A」「パソコン用語解説」では関連Q&Aや用語解説を豊富に掲載中です。検索してみてください!

五十音順」インデックス

別サイトで「パソコン用語集」も公開しています。

過去の用語解説 (762 件)

編集長のプロフィール

編集長

:パソコン生活応援アドバイザー。「なにしろパソコン.com」サイト運営、メルマガ編集、セミナー講師からコラム・書籍執筆まで実績豊富!

「パソコン用語解説」では厳密さよりも、分かりやすさ、覚えやすさを優先しています。そのため強引なたとえを使ったり、編集長独自の見解も交えておりますのでご了承ください。解説の中でパソコンの設定や操作法を紹介していますが、お使いのバージョンなど環境によって違う場合があります。

また、本サイトを参考にしたパソコン設定、サイト閲覧、紹介したソフトウエアや機器の購入&使用、そしてトラブル対応やインターネット活用は『利用者の責任』でお願いします(免責事項)。