「Wi-Fi 6」とは、次世代の「Wi-Fi(無線LAN)」の技術「802.11ax」を導入した製品とネットワークに使われるブランド名です。業界団体「Wi-Fi Alliance」がさらなる普及と浸透を狙って発表しました。
- Wi-Fi Alliance が Wi-Fi 6を発表 | Wi-Fi Alliance(2018/10/3)
「802.11ax」という技術的な名前がなくなるわけではなく、その技術を導入した製品やネットワークを表現するときに「6」という数字で「世代」が分かるようにしたニックネームのようなものです。
すでに「Wi-Fi(ワイファイ)」は解説していますが、おさらいすると無線LAN 機器を相互に接続できるように業界団体「Wi-Fi Alliance」によって名付けられたブランド名です。
- 「Wi-Fi(ワイファイ)」とは「無線LAN」と同じ?(2007/8/22)
その「Wi-Fi」の規格が「802.11n」「802.11ac」「802.11ax」という数字とアルファベットの組み合わせで覚えにくく、どれが新しいかも分からないため、以下のように過去の規格も含めて定義されました。
- Wi-Fi 6: 当該デバイスが 802.11ax テクノロジーをサポート
- Wi-Fi 5: 当該デバイスが 802.11ac テクノロジーをサポート
- Wi-Fi 4: 当該デバイスが 802.11n テクノロジーをサポート
世代別の技術的な比較は以下の通り。
Feature | Wi-Fi 4 | Wi-Fi 5 | Wi-Fi 6 |
チャンネル帯域幅 (MHz) |
20, 40 | 20, 40, 80, 80 + 80, 160 |
20, 40, 80, 80 + 80, 160 |
周波数帯 | 2.4 and 5 GHz | 5 GHz | 2.4 and 5 GHz |
最大データ伝送レート | 150 Mbps | 3.5 Gbps | 9.6 Gbps |
最高副搬送波変調 | 64-QAM | 256-QAM | 1024-QAM |
空間ストリーム | 1 | 4 | 8 |
基盤テクノロジー | IEEE 802.11n | IEEE 802.11ac | IEEE 802.11ax |
2019年後半に発売される「Wi-Fi 機器」には「Wi-Fi 6」というロゴが掲載された商品が増えてくるので、そのときは「いよいよ次世代製品が出てきたな」と思っていただければ間違いありません。
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