キーボード入力では「かな入力」より「ローマ字入力」
パソコンを初めて使う方の多くが最も苦労されているのがキーボードによる日本語入力です。特に「ローマ字入力」で日本語を打ち込むことは慣れるまでは大変です。
そのため少しでも役に立つことを願い、「文字入力ヒント集」や「らくらくタイプ練習」を公開してきました。その中で利用者の方から
「なぜ慣れていないローマ字で入力するの?」
「キーボードにはひらがなも割り振られているんだから
『かな』で入力するほうが覚えるのが早いのでは?」
といったご意見をいただくことがあります。そこで私なりに「ローマ字入力」をおすすめする理由をお話します。
◆ 前提条件
もちろん、すでに「かな入力」で慣れている方は、そのままでいいでしょう。「かな入力」の場合、キーボードのキーひとつに、ひらがながひとつ割り振られているので、キー配列を体が覚えているなら、慣れない「ローマ字入力」より速く、効率よく入力できるからです。
また将来的に音声認識など新しい入力方法が簡単に使えるようになれば、そちらのほうが便利になるかもしれません。でも現在はまだ使い勝手に問題がありますし、すべて音声でできるわけでもありません。なによりすべてのパソコンに導入されなければ、特別なパソコンしか使えないことになってしまいます。
ということで、今後の技術の進歩や新しい日本語入力の開発に期待はするものの、しばらくは現状のキーボードでの入力より効率が良くなることはないと考えています。
◆ ローマ字入力の利点 (ここがポイント!)
さて、あくまでもキーボードに不慣れで、日本語入力も初めて、あるいは慣れていない方には「ローマ字入力」をおすすめしています。確かにあまりローマ字を使ったことがない方には、ローマ字のルールを覚える(思い出す)だけでも苦痛と思います。でも以下のような利点もあります。
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覚えるキーの数が少なくて済む
ローマ字はアルファベット26文字の組み合わせなので、キーの場所も26箇所から探せばいいことになります。もちろんそれでも大変ですが...
一方、かな入力の場合は50音や濁点などに振り分けられた約50箇所のキーの場所を覚えないといけないことになります。※ 下図で見れば一目瞭然ですね。さらにローマ字
入力はホームポジション前後の3段ですむこと
がより速くタイプするときには断然有利です。
かな入力
4段必要
ローマ字入力
3段でOK -
インターネットにはアルファベット入力が必要
インターネットを楽しみたい場合は、ホームページや電子メールのアドレスなど、アルファベットを入力する必要があります。そのときにはアルファベットのキーの場所を探すわけですから、アルファベットのキーの場所はどちらにしろ覚えたほうが便利なのです。
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着実な練習が可能
まず母音の「あいうえお」に対応する「A I U E O」の5箇所を覚えます。次に、それと「K」の組み合わせで「かきくけこ」、「S」との組み合わせで「さしすせそ」といったように、段階を踏んだ練習をすれば、着実な上達が感じられると思います。
→ ローマ字入力の基本練習
◆ ローマ字について
ローマ字入力のルールは「文字入力ヒント集」の
を参考にしていただければいいと思いますが、ローマ字自体の種類や導入された経緯を覗いてみるのも、知的好奇心を刺激して、ローマ字入力に親しんだり、覚えたりするのにプラスになるかもしれません。
そこで次のホームページをご紹介します。
春猫★ローマ字館
ローマ字に関する詳細情報が満載です。
それから色々なローマ字の種類がありますが、どれが最も使われているか、ということでパスポートの名前で使われるローマ字(ヘボン式)の一覧表をご紹介しておきます。
PASSPORT_ヘボン式ローマ字綴方表
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