Excel に追加された「UNIQUE関数」で何ができますか?
指定した範囲内に複数の同じ値がある場合、最初のひとつだけ残し、ユニークな「一意の値」だけを並べて一覧表示できます。
Excel の「UNIQUE関数」とは『一覧または範囲内の「一意の値」の一覧を返す関数』という定義になっています。
「一意」というのは「ひとつの意味で確定している」ことで、「一意の値」というのは
- 同じ値がいくつあっても、それを「ひとつの値」とみなすことができる
といった意味です。
そんな「(ほかにない)ひとつの値」は「ユニークな値」ということができ、「一意の値」を一覧にできるのが「UNIQUE(ユニーク)関数」なのです。
たとえば「A1」から「A8」に
30、10、80、10、50、30、40、10
と値が並んでいる場合、「C1」に「UNIQUE関数」を使って
=UNIQUE(A1:A8)
と入力するとします。
これで確定すると、「C1」から「C5」に
30、10、80、50、40
と表示されます。
これが複数の同じ値がある場合、最初のひとつだけ残して、「一意の値」だけを並べて一覧表示した状態です。
「UNIQUE関数」の構文は以下のようになります。
=UNIQUE(array,[by_col],[exactly_once])
引数の役割は
- array は「一意の行」または「列」を返す「範囲」または「配列」
- [by_col] で相互に比較するのが「行(FALSE)」か「列(TRUE)」か
- [exactly_once] を「True」とすると、複数の同じ値がある値は除外して、ひとつだけ存在する「一意の値」だけを並べて一覧表示
となります。[ ] で囲まれた引数は省略可能です
なので先ほどの一覧で、ひとつだけ存在する値だけの一覧にするには
=UNIQUE(A1:A8,,True)
と「C1」に入力すると「C1」から「C3」に
80、50、40
と表示されます。つまり複数あった 30 と 10 は除外されています。
具体的に、どんな場面で使えるか想像してみると、たとえば会員向けの通販サイトで、時間順で商品の「購入リスト」があり、購入した会員は「会員番号」から分かるとしましょう。
すると「会員番号」を「UNIQUE関数」で抽出すれば、1回でも購入した会員を一覧表示することができ、さらに [exactly_once] を「True」にすれば「1回だけ購入した会員」を絞り込むこともできるわけです。
◆◇◆
「UNIQUE関数」で一覧表示にした一意の値を「昇順」で並べ替えるなら「SORT関数」と組み合わせます。
たとえば最初の例の
=UNIQUE(A1:A8)
の結果を「昇順」で並べるなら
=SORT(UNIQUE(A1:A8))
と入力することで
10、30、40、50、80
と一発でユニーク(一意)な値をソート(並べ替え)できます。
「UNIQUE」も「SORT」も「スピル機能」を持つ関数です。
そのため組合せても「スピル機能」が有効なのです。
理解を深めるための「パソコン用語解説」
記事の情報は公開時あるいは更新時のもので、最新情報はリンク先など情報元の公式ページでご確認ください。