Word や Excel の「リボン」を直感的に使っていますが、もう少し基本的なところを教えてもらえますか?
「リボン」はまず「タブ」で大きく、「グループ」でさらに細かく「コマンド」を分類して使いやすくしている、と把握しておきましょう。
Officeアプリで採用されている「リボン」は、「タブ」と「グループ」によって、よく使われる「コマンド(命令)」を分類し、ボタン中心で並べて一覧表示することで見つけやすく、操作もしやすくしています。
ただし「リボン」の上に並ぶ「タブ」で一番左の「ファイル」タブだけはほかと違って、「リボン」の切り替えはなく、別の画面が開きます。
開いた画面は「Backstage(バックステージ)」と呼ばれ、ファイルの新規作成、開く、保存、印刷、オプションなどを操作できます。
それ以外の「タブ」は、Officeアプリの編集画面で使うために分類した「コマンド」ボタンを表示します。
「ファイル」の右にある「ホーム」タブにはよく使う「コマンド」が集められています。そのため「ホーム」タブ内の「グループ」と「コマンド」を把握しておくと基本操作がしやすくなります。
たとえば Word の「ホーム」タブでは「クリップボード」「フォント」「段落」「スタイル」「編集」などの「グループ」に分けられています。
そこからも Word は文章の作成や編集がメイン作業と分かります。
ほかの「タブ」も、名前通りの分類なので難しくはありません。実際にクリックして、中の「グループ」「コマンド」を確認してみましょう。
「ホーム」「挿入」「校閲」「表示」などのタブは、Word、Excel、PowerPoint すべてに共通なので、迷わず使えるはずです。
◎ Word で最初から並んでいる「ファイル」以外の「タブ」
- 「ホーム」:入力した文章のスタイルを変更。検索やコピペなど文章作成、編集中に頻繁に使うコマンド類
- 「挿入」:ページ、表、図、リンク、ヘッダー、テキストなど挿入
- 「描画」:描画ツール、ステンシル、変換、挿入、再生などを実行
- 「デザイン」:基本となるテーマの選択やドキュメントの書式設定
- 「レイアウト」:余白やサイズなどページ設定、段落や配置の設定
- 「参考資料」:目次、脚注、索引、引用文献などで使うコマンド類
- 「差し込み文章」:挨拶文を差し込んだり、はがき、封筒、ラベルなどに差し込み印刷に関するコマンド類
- 「校閲」:文章校正、コメント、変更履歴、文書の保護など
- 「表示」:印刷や編集時のレイアウト表示、分割表示やズームなど
- 「ヘルプ」:ヘルプ画面や新機能ガイド、トレーニングなどを表示
◎ Excel で最初に並んでいる「ファイル」以外の「タブ」
- 「ホーム」:入力した数値や文字列のスタイル変更。セルの挿入、検索やコピペなど作業で頻繁に使うコマンド類
- 「挿入」:テーブル、図、グラフ、リンク、テキストなど挿入
- 「ページレイアウト」:テーマ設定や各種ページ、レイアウト設定
- 「数式」:関数のライブラリからの挿入や名前付け、分析など
- 「データ」:外部データの取り込み、並べ替え、フィルタ、ツール、アウトライン表示などデータを扱うコマンド類
- 「校閲」:文章校正、コメント、変更履歴、シートの保護など
- 「表示」:印刷や編集時のレイアウト表示、固定表示やズームなど
- 「ヘルプ」:ヘルプ画面や新機能ガイド、トレーニングなどを表示
あと知っておきたいのは、その操作対象がない場合、表示されないタブもあることです。つまり、その状態で使われない「コマンド」は非表示になって、誤操作や迷いがないように工夫されています。
たとえば「挿入」タブの「図」グループで「図形」を挿入すると、その「図形」を選択時のみ「図形の書式」タブが追加で表示されます。
「表」や「グラフ」などでも同様に専用のタブが現れます。
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「リボン」には初期設定で隠されている「タブ」もあります。たとえば一般利用者があまり使わない「開発」タブなどは非表示になっています。
非表示のタブを表示にしたり、表示中のタブを非表示にしたりするには「オプション」の「リボンのユーザー設定(カスタマイズ)」を使います。
「リボンのユーザー設定」を使うことで新しい「タブ」の追加や、既存の「タブ」に「グループ」や「コマンド」の追加、削除、編集ができます。
理解を深めるための「パソコン用語解説」
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