エクセルで関数で表示させた名前に「ふりがなの表示」ボタンで「ふりがな」を付けようとしたのに表示されません。
関数で表示される文字列は「ふりがな」のデータを持っていないので「ふりがな」は表示されないし、編集することもできません。
先週はエクセルで文字列に「ふりがな」を付ける方法を紹介しました。
通常はエクセルのセルに入力した名前や住所などの文字列があれば「ふりがなの表示」ボタンを押せば「ふりがな」が表示されます。
ところが関数や数式を使ってセルに文字列を表示させた場合、そのセル内には「ふりがな」のデータがないため「ふりがなの表示」ボタンを押しても文字列の上に「ふりがな」は表示されません。
たとえばセル「A1」に「山田太郎」と入力し、「A2」に「=A1」と入力すれば、セル「A2」にも「山田太郎」と表示されますが、
セル「A2」を選択して「ふりがなの表示」ボタンをクリックしても「ふりがな」は表示されません。
さらに「よみがな」を表示させる「PHONETIC関数」を使ってもセル内に「ふりがな」のデータがなければ「よみがな」も表示されません。
先の「B2」に「=PHONETIC(A2)」と入力しても空白となります。
ちなみに「PHONETIC関数」は先週、解説しています。
もちろん「B2」に「A2」の参照元である「A1」を直接指定する「=PHONETIC(A1)」とすれば
「よみがな」を表示させることは可能です。
◆◇◆
読者の方から『VLOOKUP関数で検索表示した場合に「ふりがな」を付けられませんか?』と質問をいただきました。
そこでいろいろ調べてたのですが、やはり残念ながら
関数や数式で文字列を表示させたセルに直接「ふりがな」を表示することはできない
ようです。
ここからはオマケですが「PHONETIC関数」を使い、検索結果でも「よみがな」を表示させる方法の一例を紹介します。
たとえばセル「E1」に「番号」を入力すると、その番号に紐づいた名前をセル「E2」に表示させるには
=VLOOKUP(E1,A2:B4,2)
と入力します。
なぜ、こういう数式になるかは「今週の用語解説」に紹介しました。
この「E1」に「2」を入力すると「E2」は「池田二郎」と表示されます。
ここで「E3」に「イケダジロウ」と表示させたくても
=PHONETIC(E2)
では「E2」が「ふりがな」の情報を持っていないので空白となります。
そこで「E2」の関数の式を「PHONETIC関数」で括って
=PHONETIC(VLOOKUP(E1,A2:B4,2))
と「E3」に入力しても、書式が正しくないとアラームが現れます。なぜなら検索関数「VLOOKUP」で得られるのは「セルの値」だからです。
そこで指定した「セルの範囲」から「セルの位置」の情報を得る「INDEX関数」、さらに検索のための「MATCH関数」を組み合わせて
INDEX(B2:B4,MATCH(E1,A2:A4,0),1)
とすれば「セルの位置」情報が得られるので、セル「E3」に
=PHONETIC(INDEX(B2:B4,MATCH(E1,A2:A4,0),1))
と入力することで
「検索番号」の「2」に対して「イケダジロウ」と表示できます。
ここまでして「よみがな」を表示させる必要があるかは別にして、できることは分かりました。
理解を深めるための「パソコン用語解説」
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