Windows XP のサポートが 4月に終了すると聞きますが、それ以降、使えなくなるということでしょうか?
そんなことはありません。サポート終了後も Windows XP の使用は可能です。ただし Windows Update による「セキュリティ更新」も終了し、安全なネット利用が難しくなってくるのも確かです。
日本マイクロソフトの公式サイトによると、Windows XP のサポート終了は 2014年4月9日(日本時間)と発表されています。
◆ Windows XP/Office 2003 サポート終了のお知らせ - Microsoft
この日をもって、Windows XP と同時に Microsoft Office 2003 と Internet Explorer 6 についても、公式サポートが終了となります。
ただし、あくまでも「サポート終了」ということで、4月10日からは電源を入れても Windows XP が起動しなくなるとか、ライセンスが失われて突然、使えなくなることはないのでご安心ください。
それではサポートが終了すると何が一番問題なのかというと、それまで無償でおこなわれてきた Windows Update による定期的な Windows XP に関する「更新プログラムの提供が終了」という点に尽きます。
◆ セキュリティ強化に欠かせない「Windows Update」とは
つまり、サポート終了後は Windows XP に対して、どんな重要かつ危険なセキュリティ上の欠陥が見つかっても、その修正はおこなわれないし、新しい更新プログラムが提供されない、ということなのです。
それなら、新たな欠陥による脅威を市販のセキュリティ対策ソフトでは防げないのかといえば、大手は Windows XP の対応を続けるし、ある程度は効果もあるといっていいでしょう。
◆ Windows XP サポート終了後のウイルスバスターの対応について | トレンドマイクロ
それでも Windows という基本ソフト(OS)の欠陥は、OS 自体に修正を加えなければ解決は難しく、セキュリティ対策ソフトを使っていても、更新が終了して時間が経つほど危険性が増していくのは確実です。
◆ 最新の PC に買い替えて、セキュリティの脅威に備えよう - Microsoft Windows
もちろん Windows XP 搭載のパソコンをインターネットにつながずに使う、たとえばワードによる文書作成やデジカメで撮影した写真の管理にしか使わないのであれば問題ありません。
しかし、現在ではインターネットに接続しなければパソコンの利用価値は大幅に下がってしまうのはご存じの通りです。インターネットに接続する以上、無視することはできません。
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Windows Vista が登場したのが 2007年頭なので、家庭用に Windows XP 搭載のパソコンを購入された場合、少なくとも使用して 7年以上が経過していることになります。長いものでは 10年以上になるでしょう。
一方で、まだちゃんと動いていて、愛着のあるパソコンなら壊れるまでは使いたい、というお気持ちもよく分かります。
それでもあえて、インターネットに接続しても安全に使いたいのであれば、サポート終了を機会として買い替えを検討されてはいかがでしょう?とお話しています。
古い Windows XP 搭載パソコンのまま Windows 7 や 8 をインストールして快適に使うのは、当時の CPU やメモリー容量では厳しいというのもひとつの理由です。
10年前と比べればパソコンもずいぶん安くなりました。にもかかわらず機能や安全性は驚くほど向上しています。またインターネットの利用はサイトの閲覧が中心なら、数万円のタブレット端末も選択肢になります。
公式に回答を求められると、このように書くしかないのが実情です。今後の参考にしていただければ幸いです。
理解を深めるための「パソコン用語解説」
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