Windows 8 のタッチ操作で Microsoft Office(Word、Excel)は快適に使えるのでしょうか?
大量の文章やデータ、計算式を入力したり、図やグラフを細かく作成するのは大変ですが、既存のファイルを開いて閲覧したり、追加や修正レベルの作業なら Office 2013 はかなり快適です。
Windows 8 をタッチ操作で試してみるために、タッチパネル搭載ノートパソコンを入手して Windows 8 や IE10 のタッチ操作を紹介してきました。
◆ タッチ用 IE10 で「ページ フリップ」機能を有効にする
となると次は Office 2013 のタッチ操作による使い勝手が気になるところです。
単純に考えると、タッチ操作でリボンや細かいコマンドをタップしたり、文字をコピーしたり、張り付けたり、セルの移動を自由におこなうのは難しそうですが、いろいろと工夫されています。
1.ピンチ、ストレッチ操作による画面の縮小、拡大
二本指で画面をタッチして、その間隔を狭める「ピッチ」操作で画面を縮小、間隔を広げる「ストレッチ」操作で画面を拡大が素早く滑らかに、直感的にできます。
そのため大きな表でも縮小して全体を確認できたり、
小さな文字や数字でも拡大して細かい編集が可能になります。
できあがったワード文章やエクセル表をズームしたいときにも便利です。
2.タッチ/マウスモードの切り替え
Office 2013 の各ソフトは「マウスモード」を「タッチモード」に切り替えることができます。「タッチモード」にするとリボン上のコマンド間隔が広がるなど、タップ操作しやすくなります。
◎マウスモード
◎タッチモード
※ コマンドアイコンのサイズも少し大きくなるようです。
モードは「タッチ/マウスモードの切り替え」というコマンドで切り替えることができます。「クイックアクセスツールバー」のひとつとして最初から表示されています。
初期表示されていなければ「クイックアクセスツールバー」右端の「ユーザー設定」メニューで「タッチ/マウスモードの切り替え」を選択することで追加できます。
3.タップで選択すると表示されるハンドル
たとえば Word 2013 で文章を入力した後、文章の途中をタップすると点滅するカーソルの下に白い丸(○)が表示されます。
この白丸が操作用「ハンドル」であり、ハンドルを指でドラッグすることで最初のカーソルを起点に希望の文字列を選択できます。
同様に Excel 2013 で操作や編集をしたいセルをタップすると、セルの右下と左上にやはり白丸のハンドル(○)が表示されます。
このハンドルをタップすると「コピー」「貼り付け」などの操作メニューが現れ、各コマンドもタップしやすいサイズです。
さらにハンドルをドラッグすることで複数のセルを選択したり、選択後に表示される「クイック分析」タグをタップすることで、幅広いコマンドを実行することができます。
こういった工夫もあり、すでに完成済みのワードやエクセルのファイルを開いて内容を確認したり、ちょっとした追加や修正ならタッチ操作とソフトキーボードだけで十分に利用できます。
一方、エクセルで大量の数字や計算式の入力をしたり、ワードで長文を効率よく入力したりするのはキーボードを使ったほうが速いので、内容によっては外付けキーボードをつなぐほうが効率的でしょう。
◆◇◆
通常はリボンを非表示にして、タブをクリックしたときだけ表示させる「タブの表示」に設定することで、
・ マウス操作でタブをクリックするとマウスモードのリボン
・ タッチ操作でタブをタップするとタッチモードのリボン
が自動で表示されるため、毎回「タッチ/マウスモードの切り替え」をしなくても、操作に合わせたモードでの表示が自動で適用されます。
「タブの表示」は画面右上に「最小化」などのボタンが並んでいるアイコンの中にあるので、選択して設定することができます。
白丸のハンドルも同じで、文字列やセルをタッチ操作でタップしたときだけ白丸のハンドルが表示されます。マウス操作では表示されません。
◎マウス操作
◎タッチ操作
しかもタッチ操作で表示されるハンドルは、マウス操作で表示されるものより大きくなるところがミソです。
つまり、マウス操作かタッチ操作かはタッチパネルが判断できるので、 その操作に適した表示を自動でしてくれるのです。
なかなか良くできているので、実際に触れることがあれば、ぜひ試してみてください。
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