インターネット経由でじっくり楽しめるサービスはありますか?
世界の美術館を探訪できる「Art Project」はいかがでしょう?
最近ではインターネット経由の「画期的」なサービスにも慣れてしまい、多少のことでは驚かなくなっていますが、そんな中、グーグルが運用を始めた「Art Project」には久しぶりに凄い!と感心しました。
◆ Art Project, powered by Google(英語サイト)
http://www.googleartproject.com/
世界の美術館を訪れ、展示作品を楽しめる仕組みですが、美術館の中を歩き回るように表示を移動させて作品を探したり、個々の作品は細かい絵筆のタッチがわかるほど拡大したりできます。
いまのところ英文サイトですが操作で難しいことはありません。さらに素晴らしいのは、いまのところ広告もないし、最初にわずらわしい登録やログイン、ダウンロードをしなくても利用できるところです。
一方で「Googleアカウント」でログインすれば、気に入った作品を自分のコレクションとして記録し、コメントを付けたりできます。
まずは最初のページの左にリスト表示されている中なら、好きな美術館を選びます。
2011年2月9日現在、17箇所から選ぶことができます。
・Freer Gallery of Art, Smithsonian, Washington DC - USA
・Alte Nationalgalerie, Berlin - Germany
・Museo Reina Sofia, Madrid - Spain
・MoMA, The Museum of Modern Art, NYC - USA
・National Gallery, London - UK
・Museum Kampa, Prague - Czech Republic
・Gemaldegalerie, Berlin - Germany
・Museo Thyssen - Bornemisza, Madrid - Spain
・Rijksmuseum, Amsterdam - The Netherlands
・Tate Britain, London - UK
・The State Hermitage Museum, St Petersburg - Russia
・Palace of Versailles - France
・Uffizi Gallery, Florence - Italy
・The Metropolitan Museum of Art, NYC - USA
・The Frick Collection, NYC - USA
・Van Gogh Museum, Amsterdam - The Netherlands
・State Tretyakov Gallery, Moscow - Russia
きっと、今後も増え続けていくことでしょう。
美術館を選んだら次に、その美術館リストの右に
View Artwork (作品を観る)
Explorer the Musium (美術館を探訪する)
と表示されるので、個々の作品を見たいなら「View Artwork」、部屋の中を歩くように作品を見渡しながら楽しむなら「Explorer the Musium」を選択します。絵やアイコンで直感的に分かると思います。
「View Artwork」では [+] [?] ボタンで作品の表示を拡大縮小でき、ダブルクリックでの拡大やドラッグによる表示位置の移動もできます。このときの拡大が凄くて、絵具のひび割れまではっきりと見えます。
「Explorer the Musium」では Googleマップの「ストリートビュー」と同じで、矢印のクリックで移動、ドラッグで見る方向を変えられます。作品横の [+] ボタンをクリックで「View Artwork」に切り替わります。
各画面の上部に美術館と作品のプルダウンメニューがあるので、好きな美術館に切り替えたり、その美術館で見ることのできる作品を切り替えたり、もちろん名前が分かっていれば検索もできます。
さらに各画面の右上にある「i」ボタンをクリックすると作品の紹介や美術館に関する情報を確認できます。
美術館の「Floor Plan」で部屋をクリックして切り替えることもできます。グーグルらしい操作法です。
◆◇◆
実物の美術館に行っても、これだけ近づいて見ることはできませんし、角度や立ち位置を変えて作品を見たり、他の作品との並びや展示されている部屋の雰囲気を味わったりと、楽しみ方は広がります。
こちらの紹介ビデオも参考になります。英語ですが十分に分かります。
◆ Art Project - Visitor Guide (YouTube)
今後、見ることのできる美術館や作品も増え、日本語対応も時間の問題でしょう。
どんなにお金持ちで美術が好きな人でも、これだけの美術館を訪問するのはまず不可能です。人類全体の財産でもある美術品をいつでも誰でも気軽に楽しめる、本当に素晴らしいプロジェクトだと思います。
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