256MB のメモリーを買ってきて、古い 128MB と交換しても 128MB しか認識されません。どうすればいいでしょうか?
メモリーの不良か増設スロットに異常がないか確認しましょう。
Windows XP が登場した当初、内蔵メモリーの総容量は 256MB でもある程度、快適に使えました。そのため初期の Windows XP 搭載パソコンの多くは容量 128MB のメモリー2枚という構成でした。
ところがその後、「サービスパック(Service Pack:SP)」と呼ばれる大幅な修正プログラムが3回に渡り適用され、その都度 XP は肥大化し、快適に使える最低限の内蔵メモリー容量も増えていきました。
※ もちろん環境にも寄りますが「SP2」を適用後は 512MB、「SP3」を
適用した現在では Windows XP でも 1GB は欲しいところです。
この内蔵メモリー不足が「Windows XP を買った時には快適だったのに、最近すっかり動作が遅くなった」というときの最大の原因であり、その解決策は内蔵メモリーの増設が一番、確実なのは間違いありません。
ただし、古いパソコンの場合、増設できる最大のメモリー容量に上限がある場合など、注意が必要なので、以下の記事も参考にしてください。
さて、ここからが本題ですが、調べたら増設できることも分かったし、自分のマシンに適応した商品の型番も分かったので量販店で買ってきて増設した...、それなのに容量が増えなかった場合の対処方法です。
※ そのパソコンに対応していないメモリーを使うのは『論外』です。
単純に考えれば、256MB のメモリーが 128MB としか認識されないのは
A.購入したメモリーが不良で 128MB しか認識されない。
B.パソコンの増設スロットやその周辺に不良か問題がある。
などが考えられます。「まったく認識されない」場合は増設スロットにしっかり差し込めていない場合がありますが、128MB は認識されていることを考えると、装着の問題ではないと考えられます。
そこで、もう一枚のメモリーも抜くことができるのであれば、スロットを入れ替えた上で、再度、容量を確認してみましょう。スロットごとで認識されているメモリー容量はフリーソフト「PCView」で確認できます。
※ 「PCViewを実行した画面で「WMI」タブ画面に切り替え、
画面下の「PhysicalMemory(物理メモリー)」でスロット
ごとで認識されたメモリー容量が分かります。
その結果、スロットを変えても購入したメモリーが記載されている容量の半分しか出ないなら、不良品として交換してもらいましょう。
※ 購入した販売店に状況を説明すれば、領収書を保管していれば交換
してくれる場合が多いですし、バッファローやアイ・オー・データ
といったメーカーからの正規購入ならきちんと交換してくれます。
一方で「スロットに問題があるようだ」ということになれば、修理することになりますが、マザーボード関連の修理は数万円と高くつくので、古い XP マシンなら、いっそ買い換えたほうが賢明かもしれません。
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今回の場合は「内蔵メモリー」のトラブルでしたが、これはパソコンに限らず、どんな場合にでも言えることですが、トラブルを解決するには『原因の切り分け』ができるかが非常に重要となってきます。
いきなり作業に入るのではなく、原因と考えられることを書きだして、確認方法を考え、順番に調べて原因を絞り込んでいくことになります。
もちろん、それには経験や知識も必要ですし、ヘタにやるとトラブルを大きくしてしまう場合もあります。さらには原因が絞り切れず、大切な時間を何時間も費やしてしまう場合もあります。
そのため、自信がない場合や、決めた一定時間でメドが立たないときは諦めて修理に出すか、当社のようなサポート会社に依頼をすることが、結果的には時間もコストも節約できる「賢い選択」かもしれません。
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