うっかり「上書き保存」してしまいましたが元に戻せますか?
ファイルを閉じる前なら「元に戻す」で戻せる可能性があります。
パソコンで作業していると、使用中のソフトウエアが突然エラーとなり、時間をかけて作成したデータが一瞬で失われてしまうことがあります。
※ さすがに停電は日常ではほとんどなくなりましたが、エアコン
と電子レンジを同時に使ってブレーカーが落ちたり、コードに
つまずいて電源が切れるといった失敗はあるものです。
そんな「悲劇」の防止策は、作業の途中でもこまめに「上書き保存」をすることです。そうすればデータが消える直前で、一番新しく「上書き保存」をした時点まではデータが残っていて、被害も最小限になります。
ほとんどのソフトウエアに共通で「上書き保存」作業ための「ショートカットキー」が割り当てられています。
[Ctrl] + 「S」 ※ 「S」は保存するの「Save」の頭文字ですね。
この「Ctrl+S(コントロールエス)」というキー操作は1秒ほどなので、作業で一定の区切りがついたときや、少しパソコンから離れるときなど、「ポン!」とキーを叩き、こまめに「上書き保存」したいところです。
一方で「上書き保存」したあとになって、やっぱり前のほうが良かったなんて感じるときもあります。そんな時も「上書き保存」したあとでもファイルを閉じていなければ「元に戻す」作業ができる場合があります。
これも、ほとんどのソフトウエアに共通で「元に戻す」作業には専用の「ショートカットキー」が割り当てられています。
[Ctrl] + 「Z」 ※ 「Z」は「Ctrl」キーのすぐそばで「S」キー
の場所も近いので体に覚えさせましょう。
ただし「上書き保存」したあと、ソフトウエア上で開いていたファイルを閉じてしまったら、もう元には戻せません。「上書き」をした以前の状態には専用の「復元ソフト」を使っても取り戻すことはできません。
※ 「元に戻す」という操作は、プログラムが一連の作業内容の履歴を
一時的に保存しているだけで、ファイルやプログラムを閉じたとき
その履歴は消えてしまうので、その後は元に戻せなくなるわけです。
そのため、一定のところまで作業をしたら、いったん作業途中の履歴として「名前を付けて保存」で日付などをつけて保存しておけばいのです。
作業後に、やはり変更前に戻したいときには役に立つ「ファイル管理」のテクニックです。
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読者の方から、大切なデータを含むファイルを完全に削除したいときは、そのファイルを開き、中のデータをすべて削除してから「上書き保存」してからファイルを削除する方法の有効性について質問がありました。
確かにファイルを「ごみ箱」に捨てて「空にする」だけだと、ファイルの存在場所を記録している情報(インデックス)だけが消された状態でデータ自体は残っているため、削除した直後なら復元できてしまいます。
一方、ファイルのデータをすべて削除してから「上書き保存」すれば、ファイルを復元してもデータは上書きされて消えた状態なので、専用の消去ソフトを使わなくても実施できる消去方法として有効です。
ノートパソコンなどを持ち歩く場合、できるだけ個人情報などを含んだファイルは持たず、持つなら暗号化やパスワードでの保護が原則ですが、不要になったら復元できない形で削除しておくのも有効な対策でしょう。
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