「USBメモリ」経由のウイルスがあると聞きましたが?
パソコンに「USBメモリ」を挿すだけで感染する場合もあります。
パソコン間のファイルの受け渡しや、同じファイルを複数のパソコンで利用したいときなど「USBメモリ」は便利です。ほぼすべてのパソコンにすぐに挿せる「USBポート」が普及し、「USBメモリ」自体も驚くほど安くなったため、記憶媒体として広く、そして気軽に使われています。
そんな中、なんと
「USBメモリ」を仲介したウイルス感染の被害が増えています!
設定によっては「USBメモリ」をパソコンに挿すだけで感染してしまう場合もあるため、借り物の「USBメモリ」を使ったり、別のパソコンに挿したあとで、自分のパソコンで利用する場合は特に注意が必要です。
2007年にはすでに話題になっていたため、すぐに被害は収まると考えていましたが、感染直後にパソコンが不調になる、といった明らかな症状が少ないため、気づかないままに広まっている可能性があります。
※ ウイルスに感染した USBメモリを、そのウイルスに対応済みの
対策ソフトが搭載されたパソコンに挿したとき、はじめて感染が
見つかるなど、対応が後手後手になっている面もあります。
では、自覚症状がないというウイルスに感染すると、どんな被害が出るのかといえば、以下のように感染したパソコンに潜伏して、
・ ゲームのパスワードや個人情報を盗み、外部に流す。
・ バックドア(裏口)を開き、他のウイルスを招き入れる。
といったケースが報告されています。対策としては、当たり前ですが
・ ウイルス対策ソフトを常に最新の状態で常駐させておく
・ 「USBメモリ」をきちんと管理し、安易な貸し借りはしない
・ パソコンに挿しただけで自動実行する設定は解除する
などが挙げられます。
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たとえば動画を記録済みの DVD-R などをパソコンのドライブに入れるだけで自動で動画が始まると便利ですね。そんなときに「Autorun.inf」という情報ファイルを仕込んでおけば、DVD-R を挿入しただけで特定の動画ファイルを指定のプログラムで自動開始させることが可能です。
キーボードで「Shift」キーを押しながら「USBメモリ」をパソコン
に挿した場合、自動実行されないことは覚えておくといいでしょう。
この「Autorun.inf」ファイルを悪用すればウイルス感染を引き起こすプログラムを「USBメモリ」から自動起動させることもできるのです。特に Windows Vista では、初期設定で「Autorun.inf」ファイルによるプログラムの自動実行が可能な設定となっているので注意が必要です。
◎ 「コントロールパネル」の「ハードウェアとサウンド」項目にある
「CD または他のメディアの自動再生」を開き、少なくとも「ソフト
ウエアとゲーム」の設定は「何もしない」にしておきましょう。
※ 気になる人は「すべてのメディアとデバイスで自動再生を使う」の
チェックボックスのチェックをはずしてしまう、というのもありです。
今回の「USBメモリ」経由のウイルスについては対策方法も含め、図解された情報ページがあるので、そちらも参考にしてください。
◆ USBメモリで広まるウイルスへの対策(トレンドマイクロ)
http://jp.trendmicro.com/jp/threat/solutions/usb/
「挿しただけ」では実行されない設定でも、パソコンに挿して現われた「USBメモリ」のフォルダやファイルを開くときにも実行される場合があります。とにかく不審なフォルダやファイルは開かないことです。
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