「iTunes」のページなど、アップル社のサイト(apple.com)だけ『Http/1.1 Service Unavailable』と開かないのですが?
アイ・オー・データ社のルーターをお使いではありませんか?ファームウエアのアップデートで解消する場合があります。
基本的に、一部の製品に限られるトラブルについては扱わないのですが、「ファームウエアのアップデート」で解決する場合もある、という観点から今回の事例を紹介したいと思います。
2007年10月頃から、アップル社のホームページや「iTunes」などの特定サイトだけが『Http/1.1 Service Unavailable』と表示され、開くことができない、という問い合わせをいただくようになりました。
調べたところ、その症状が起きているケースの多くで共通しているのはパソコンの周辺機器メーカー「アイ・オー・データ社」が発売している無線LANルーター「WN-G54-R3」シリーズを使っている、ということでした。→ 他の原因の場合もあります。
技術的にはアドレスでドメインと呼ばれる部分が「www.apple.com」となっているサイトで、正しくそのページを開くことができない(名前解決が正常にできない)場合がある、ということなのだそうです。
一時しのぎとしてアップル社のアドレス( http://www.apple.com/jp/ )ではなく( http://17.149.160.10/jp/ )という「www.apple.com」に対応した「IPアドレス」を使えば、なんとか開くことはできます。
※ パソコンのネットワーク設定で TCP/IP の DNS を設定しても
見られるようになりますが、一般の方には面倒な方法です。
このトラブルが報告された結果として、「アイ・オー・データ社」は 2007年11月7日に、不具合を修正するファームウエア(周辺機器の内部に記録されているプログラム)のアップデートを公開しました。
◆ [ I-O DATA ] 無線LANルーター「WN-G54-R3」シリーズ
パッケージ誤記のお詫びとファームウェアアップデート対応
のお知らせ
http://www.iodata.jp/news/2007/11/wn-g54r3_info.htm
※ 具体的には有線LANでつないだ「WN-G54-R3」シリーズの
設定メニューを「 http://airport/ 」で開き、本体管理設定
より「ファームウエア更新」のページを開いて実施します。
※ ファームウエアの更新作業は数分かかりますが、途中で
止めると設定情報が消えてしまうこともあるので、付属の
操作マニュアルをよく読んで、慎重に実行してください。
※ 無線LANルーター「WN-G54/R3」のファームウエア更新画面
この「ファームウエアのアップデート」で今回の問題は解決しますが、「ファームウエア」の「変更履歴」をみると、不具合の修正は、この問題だけではなく、いろいろあるということが分かると思います。
◆◇◆
今回、この件を取り上げた理由は、ルーターなど高度な機能を持った周辺機器には「ファームウエア」と呼ばれる内蔵プログラムがあり、アップデートが必要な場合もあることを紹介したかったためです。
「ファームウエアのアップデート」により、その製品の発売当時には見つかっていなかった不具合を修正したり、新しく登場した技術にもあとから対応できるように機能追加ができる、ということなのです。
※ 周辺機器の「ドライバ」との違いは、「ドライバ」はパソコン
にインストールして周辺機器を制御するプログラムですが、
「ファームウエア」は周辺機器の内部に記録されています。
周辺機器に絡んだトラブルがあったとき、「ドライバ」だけでなく、「ファームウエア」の存在やアップデートが必要な場合もあることを知っておくことで、自己解決できる可能性を高めておきましょう。
理解を深めるための「パソコン用語解説」
「なにしろパソコン」では記事内に Amazon や 楽天 が販売する商品へのリンクや画像を掲載することがあり、そのアフィリエイトリンクを経由して商品の購入があったときに販売元から広告収入を得る場合があります。
記事の情報は公開時あるいは更新時のもので、最新情報はリンク先など情報元の公式ページでご確認ください。