Excel 2007 で作成したファイルを送った相手から「開けない」といわれましたが、どうすればいいでしょう?
保存時に「ファイルの種類」を旧バージョンの形式に設定して送りなおしてみましょう。
2007年1月30日に「Windows Vista」と同時に発売された「Microsoft Office 2007」に含まれる「Excel 2007」「Word 2007」ですが、従来のバージョンから大幅な仕様の変更があり、様々な混乱を生んでいます。
特に「Excel 2007」「Word 2007」で作成したファイルを何も考えずに保存した場合、ファイル形式が古いバージョンのエクセルやワードでは開けない(作業できない)ようになっているので注意が必要です。
「Excel 2007」で作成したファイルの「拡張子」は初期設定で「.xlsx」となり、「Word 2007」の場合は「.docx」になります。
これらの拡張子を持ったファイルは、従来のエクセルやワードでは開くことができず、以下のようなメッセージ画面が表示されます。
「このファイルは新しいバージョンの Microsoft Excel で
作成されたものです。このファイルを作業可能にする
ために、互換パックをダウンロードしますか?」
この画面で「はい」のボタンをクリックすると、インターネットに接続されていれば『互換パック』を入手できるマクロソフト社の専用ページが開くようになっています。
書かれている注意事項をよく読んだ上で『互換パック』をダウンロード、パソコンで実行、インストールすることで、古いエクセルやワードでも新しい形式で保存されたファイルを開くことができるようになります。
◆ Word/Excel/PowerPoint 2007 ファイル形式用
Microsoft Office 互換機能パック
しかし、このダウンロードやインストールが必要な作業を、ファイルを受け取った側にお願いするのは無理があるので、新しい「Excel 2007」や「Word 2007」を使っている側が気を使う必要があります。
つまり「Excel 2007」や「Word 2007」でファイルを作成して、名前を付けて保存するときに、「名前を付けて保存」画面の下で選択メニューがある「ファイルの種類」で、それぞれ以下のように設定を変更します。
「Excel ブック(*.xlsx)」 → 「Excel 97-2003 ブック(*.xls)」
「Word 文書(*.docx)」 → 「Word 97-2003 文書(*.doc)」
これで保存されたファイルは、古いバージョンのエクセルやワードでも開けるようになります。まだまだ多くの利用者が古いバージョンであることから考えても、古い形式で保存する方法は覚えておきましょう。
◆◇◆
「Microsoft Office 2007」で作成したファイルの互換性に関しては、マイクロソフト社の以下のページも参考にしてください。
◆ Microsoft the 2007 Office system が安心して使える
いまこそ押さえておきたいファイルの互換性大全
http://www.microsoft.com/japan/users/2007office/0702/
この中で、先ほど紹介した『互換パック(Microsoft Office 互換機能パック)」についても詳しく説明されています。
相手側にダウンロードやインストールをお願いするのはつらいですが、自分が使っているパソコンのエクセルやワードが古いバージョンの場合、「Microsoft Office 互換機能パック」を導入しておくといいでしょう。
とにかく「Microsoft Office 2007」では操作メニューなどが一変して、使い慣れた機能も見つけられないなどの弊害が出ており、何万円も投資してバージョンアップする価値はない、と編集長は評価しています。
それでも新しい Windows Vista 搭載のパソコンには「Excel 2007」と「Word 2007」が最初から「Microsoft Office 2007 Personal」としてインストールされている機種が多いので利用者は着実に増えています。
実際、エクセルやワードのファイルの「互換性」に関する問い合わせも増えてきており、今回、取り上げてみました。参考にしてください。
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