OutlookExpress でメールの中身を自動で表示する「プレビュー」機能はセキュリティ上、使わないほうがいいのでしょうか?
「プレビュー」機能自身は便利なので「テキスト形式」で表示される設定にしてはいかがでしょう?
OutlookExpress で「プレビュー」機能を使うと、メール一覧から選択しただけで自動的にメールを「開く」ことになります。そのため、巧妙に仕組まれたウイルスに感染してしまう「可能性」が知られています。
そのため「プレビュー」機能はセキュリティ上、使わないほうが問題の可能性が「少ない」というのは、残念ですが間違いのない事実です。
◆ 第24回 ウイルス感染メールの見分け方(02.05.15)
https://www.724685.com/weekly/qa020515.htm
しかし、素早く受信メールをチェックしたいとき「プレビュー」機能はとても便利であり、読者から「安全に使う方法は?」という質問も多く、必要なときだけ「プレビュー」が使える設定も紹介しました。
◆ 第103回 アウトルック・エクスプレスでひと工夫(03.12.24)
https://www.724685.com/weekly/qa031224.htm
では、なぜ「プレビュー」機能でウイルス感染などの危険性があるのでしょうか?それは『HTML形式』でメールを開いてしまうからなのです。
ホームページで文字のサイズや色、飾り、レイアウトを自由に表現でき、画像やリンクを加え、表現豊かなをページを作成する技術をメールにも応用したのが『HTML形式』のメールです。
◆ 第76回 「HTML形式」のメールを使うとき(03.06.04)
https://www.724685.com/weekly/qa030604.htm
※ 標準文字だけメールは「テキスト形式」メールといいます。
この『HTML形式』を使えば、メールを開くと同時にウイルスに感染した添付ファイルを開かせたり、問題あるホームページへ誘導するカラクリを仕込むことが可能であり、実際に大きな被害を出してきました。
※ 大半は Outlook Express の安全上の欠陥を悪用した方法なので
最新の「修正プログラム」を適用していれば回避は可能ですが、
いつ未知の「安全上の欠陥」を狙ってくるか分かりません。
であれば「プレビュー」機能で開く場合は『HTML形式』のメールでも、「テキスト形式」で開くようにすればよいわけです。そんな声を聞いてなのか、やっとマイクロソフト社は最近の Outlook Express で、常に「テキスト形式」でメールを開くことができる設定を追加したのです。
◎ メッセージをテキスト形式で読み取る設定方法
Outlook Express を開きます。
メニューバーより [ツール]?[オプション] を選択。
「読み取り」タブを選択し、「メッセージの読み取り」
で「メッセージはすべてテキスト形式で読み取る」
にチェック「OK」ボタンで「オプション画面」を閉じます。
これで「プレビュー」で表示されるメールは「テキスト形式」となり、普通にダブルクリックで開く場合も「テキスト形式」になります。
もし、開いたあとで知人や友人からの楽しい『HTML形式』メールだと分かれば、メニューバーより [表示]?[HTML形式のメッセージ] を選択すれば、すぐに『HTML形式』でメールを見ることができます。
◆◇◆
ほかにも「毎日、いかがわしい画像のメールばかりが届くので見ないようにできないか」という質問がありましたが、「プレビュー」機能を『テキスト形式』に設定することで画像は表示されなくなります。
画像を見れないようにするだけなら、先ほどと同様「オプション画面」で「セキュリティ」タブを選択、「HTML 電子メールにある画像および外部コンテンツをブロックする」にチェックを入れれば『HTML形式』メールで表示させても、画像のかわりに「赤い X 印」が表示されます。
しかし、この場合、画面中が「 X 印」だらけとなり、それはそれで何ともいや?な感じなので、編集長は「テキスト形式で読み取る」の設定にしておくほうが「ベター」だと思っています。
最近では『HTML形式』メールを使った楽しいメールマガジンもあると聞いていますが、問題になっている「フィッシング詐欺」のメールも『HTML形式』を悪用しているものが多いので、まだまだ注意が必要です。
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