ウイルス対策ソフトでウイルスの駆除/削除に失敗してしまいます。
一時的に、検出されたウイルスの活動を止めて、再度、駆除/削除してみましょう。
すでに3回に渡り「ウイルス駆除できない」を紹介してきました。
◆ ウイルス駆除/削除できない(1)
? 「システムの復元」について
◆ ウイルス駆除/削除できない?(2)
? 「Windows の欠陥の修正」と「安全な設定」について
◆ ウイルス駆除/削除できない(3)
? 「セーフモード」について
このうち「セーフモード」は利用が難しかったり、「セーフモード」では使えない「ウイルス対策ソフト」もあるというご指摘がありましたので、今回はもうひとつ別の「ウイルスの活動を一時的に止める方法」をご紹介します。
「ウイルス対策ソフト」の常時監視機能でウイルスが検索されたとき、駆除しても駆除しても「同じ名前のウイルス」が繰り返し検出されることがあり、「なぜ、駆除できないの!」と不安になります。
これは「セーフモード」のときにも書きましたが、すでにウイルスの「実行ファイル」が起動されていて、「使用中」の状態のために「変更」も「削除」もできない場合が考えられます。
※ 文書作成中のワードファイルを「ごみ箱」に捨てようとしても
「ファイルは使用されています。削除できません」とエラーが
表示され、削除できないのと同様な現象だとお考えください。
本来であれば、「ウイルス対策ソフト」が駆除作業をするとき、検出したウイルスの活動(「プロセス」といいます)を自動的に強制終了させるべきなのですが、できない強力なウイルスもあるのです。
そんな場合は、まず「ウイルス対策ソフト」で検出されたときに表示される「ウイルス情報」を確認しましょう。ほとんどの場合、
ウイルスを発見しました。 |
といった感じで、「実行ファイル」の名前が表示されているはずです。
そこで、その「実行ファイル」=「xxx.exe」の動作(プロセス)を手動で一時的に止めてしまうのです。その「プロセス」を手動で制御できる機能を持っているのが「Windows タスクマネージャ」です。
「Windows タスクマネージャ」は3つのキーを同時に押すことで起動しますが、各種 Windows によって違いますので注意してください。
■Windows 95/98/ME の場合 「Ctrl」+「Alt」+「Delete」キー
■Windows NT/2000/XP の場合 「Ctrl」+「Shift」+「Esc」キー
次に「Windows タスクマネージャ」の画面で「プロセス」タブを選び、プロセスの一覧を表示させます。その一覧から、検出されたウイルス「ファイル: C:\xxx\xxx.exe 」の末尾にある実行ファイル名「xxx.exe」を探します。
※ 「イメージ名」のタイトル部分を |
問題の「xxx.exe」が見つかれば選択して「プロセスの終了」ボタンで終了させてしまいましょう。これはあくまでもプロセスを終了するだけなので、この操作でパソコンが壊れることはありません。
※ ただし、Windows の動作に必要不可欠なプロセスもあります。
あくまでも「応急処置」のためと考えて、ご利用ください。
この作業によって「ウイルス検出」が繰り返される現象がとまるのを確認したら、お持ちの「ウイルス対策ソフト」でパソコンをくまなく「ウイルス検査(スキャン)」して完全に駆除してしまいましょう。
◆◇◆
この方法で、いくつもの「ウイルスが駆除できません!」というトラブルが解決できましたが、最近では「プロセスの終了ができません」という場合も増えており、ウイルスはどんどん『悪質化』しています。
やはり、感染してから駆除するのは大変なので、ウイルス対策ソフトの導入だけでなく、Windows やネット関連ソフトは欠陥が見つかれば修正を欠かさず、また「パスワード」などの管理はきちんとした上で、いつもお話しているように
・ 怪しい添付ファイル付きのメールはすぐに削除する。英文
の場合はもちろん、知り合いからのものでも注意する。
・ 興味本位で、怪しげなサイトに近づかない。英語に自信が
ないなら怪しげな英文表示のサイトは絶対に利用しない。
・ 検索中、その気がないのに怪しげなサイトが開いた場合も
落ち着いて、「Yes」などのボタンはクリックせず、ページ、
あるいはインターネットエクスプローラを閉じましょう。
・ 『得体の知れない』 無料ソフトや画像、特に海外のものを
パソコンにダウンロード、ましてやインストールしない。
こういった「予防行動」が大切になります。とにかく、「ウイルス対策ソフト」に対する過度の「期待」と「依存」は、「油断」につながります。ご注意ください。
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