「PDF」ファイルを閲覧するための「アドビリーダー」は便利ですが、起動するのに時間がかかりすぎです。
最新バージョン(7.0)では高速化が図られていますが、評判の良い起動を高速化するフリーソフトもあります。
インターネットを経由して文書を公開するとき、誰にでも閲覧できて、作成時のレイアウトも維持され、印刷時も用紙にきれいに収まるようにできる「PDF」ファイルが普及していることは、すでにご紹介しました。
◆ 第122回 「PDF」ファイルはなにが便利なの?(04.05.19)
※ Windows だけでなく Macintosh など、各種コンピュータ
端末でも、ほぼ同様に閲覧できるのも大きな魅力です。
この「PDF」ファイルは、無料でダウンロードできる専用ソフトウエア「アドビリーダー(Adobe Reader)」をインストールしておけば誰でも閲覧できますし、Internet Explorer の画面上でも開くことができます。
ここまでは「いいこと尽くめ」のようですが、唯一、不満な点があるのです。この「アドビリーダー」は最初の起動に時間がかかるのです。
ホームページ上で文書を公開するため、「PDF」ファイルにリンクしてクリックしたら「アドビリーダー」が自動起動して、閲覧できるようになる場合があります。この起動までが、実にイライラします。
※ 「アドビリーダー」が「アクロバットリーダー」と呼ばれていた
バージョン5のころは、それほどでもなかったのですが、
バージョン6になって、かなり遅くなってしまいました。
使っているパソコンの能力にもよりますが、起動に時間がかかる原因は「アドビリーダー」が豊富な「プラグイン」と呼ばれる機能強化の部品のようなファイルを最初の起動時に、大量に読み込むことにあります。
そこで一般的な「PDF」ファイルを普通の利用者が閲覧するために必要な「プラグイン」だけ読み込むように設定できる「Adobe Reader SpeedUp」という評判のフリーソフトをご紹介しておきます。
◆ Adobe Reader SpeedUp (v1.32「窓の杜」での紹介 05/01/08)
このソフトは英語版なので、実際に設定するときは不安になるかもしれませんが、定番のフリーソフトを厳選紹介する「窓の杜」で紹介されており、2004年の「金賞」に選ばれるほど支持を受けています。
編集長のパソコン(Windows XP)で使っている「アドビリーダー 6.0」でも、起動にかかる時間は「Adobe Reader SpeedUp」の利用で半分以下になりました。起動が遅いと感じている方は、試す価値があります。
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実は、2005年1月に「アドビリーダー 7.0」が公開されました。「6.0」と比べ、かなり高速化がなされています。アドビの公式サイトからダウンロードできます。
ただし、高速化したといっても、パソコンを起動するときに、「Adobe Reader Speed Launch」というファイルを自動起動させている、というのがカラクリのようなので、それでは「あらかじめ起動させている」だけで、本当に「高速化」したとはいえません。
まだまだ、「Adobe Reader SpeedUp」の利用価値はありそうです。
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