ウイルス対策ソフトでウイルスの駆除に失敗してしまいます。
「セーフモード」で起動してから駆除/削除してみましょう。
ウイルス対策ソフトに対する質問で「活動中のウイルスを検出したけど駆除に失敗してしまいました。なぜですか?」というものがあります。
その原因で考えられるのは、すでにウイルスの実行ファイルが起動してしまっていて「使用中」の状態のために変更も削除もできない場合です。
※ たとえば文書を作成中のワードのファイルを「ごみ箱」に捨てても
「ファイルは使用されています。削除できません」とエラー表示が
現れて削除できません。それと同様な現象だと考えてください。
本来なら「ウイルスが起動する前に」ウイルス対策ソフトが起動を阻止すべきなのですが、悪質なウイルスの場合、パソコンが起動すると同時に『ウイルス対策ソフトが起動するよりも先に』起動してしまう 場合もあるのです。
そこで考えられるのが、Windows の起動時に「必要最低限なファイル」だけ読み込んで起動する、つまり「セーフモード」で起動する方法です。
「セーフモード」ではインターネットに接続できなかったり、画面表示が 256色で解像度も落ちるなど、使える機能も制限されてしまいますが、ウイルスの活動(起動)も「とりあえず」止めることができるのです。
そのため「セーフモード」の状態でウイルス対策ソフトを起動し、再度、検出、駆除を行えば、ウイルスを駆除できる可能性があるのです。
お使いの Windows の種類 と ウイルス対策ソフトの組み合わせによってはセーフモードではウイルス検査ができない場合もあります。その場合はすでに検出されたウイルスのファイル名をメモ、または印刷しておいて、「セーフモード」の状態で手動で削除します。 どちらにしても初心者には難しい作業になると思いますので、自信がない場合は、パソコン・メーカーに修理を依頼するか、リカバリーで工場出荷状態に戻すことを検討するほうが良いかもしれません。 |
【セーフモードでの起動方法】
※ パソコンによっては違う場合もありますので、お使いの
パソコンに付属してきたマニュアルでご確認ください。
※ 確実にウイルスが駆除できるという保障はありません。
自己責任で、実施してください
◆ Windows 2000、XP の場合
コンピュータを起動(再起動)させます。
「Windows を起動しています。...」というメッセージが
表示されている間にファンクションキー[F8]を押します。
※ タイミングがうまくつかめない場合は、数回、軽く
「連打」すると、うまくいくときがあります。「Windows 拡張オプションメニュー」一覧が表示される
ので[セーフモード]を矢印キー「↓」「↑」か、数字で
選択して、「Enter」キーを押します。
◆ Windows 98、Me の場合
コンピュータを起動(再起動)させます。
起動直後から 「Ctrl」キー を押し続けます。
(機種によってはファンクションキー[F8])「Startup Menu(スタートアップメニュー )」が表示され
その中にある[Safe Mode(セーフモード)]を矢印キー
「↓」「↑」か数字で選択して「Enter」キーを押します。
→ 「セーフモード」で起動した画面は四隅に
「セーフモード」と表示されます。うまく「セーフモード」でパソコンが起動したら「ウイルス対策ソフト」を起動させて、検出、駆除作業を行ってみてください。
駆除作業後、「セーフモード」を解除するには「スタートメニュー」 |
◆◇◆
この「セーフモード」は、ウイルス駆除に限らず、何か新しいドライバやソフトウエアを導入して、直後に再起動したとき、パソコンが普通に起動しなくなった場合などにも利用できます。
「セーフモード」の状態で起動させて、問題のドライバやソフトウエアをアンインストールするなど、「トラブル解決」には有効な手段です。
※ しつこいスパイウエア/アドウエアの駆除にも有効です。
でも、初心者の方が使うには勇気がいる「モード」であるのも確かで、できれば使わずに済めばいいのですが、ウイルスに感染したというのは『緊急事態』ですから仕方がありません。慎重にご利用ください。
というわけで、3回に分けて「ウイルスが駆除できない」原因と、その解決方法を紹介してきました。問題が起きたときの参考にしていただければ幸いです。本当は感染しないのが一番なのは言うまでもありません。
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