ブロードバンド環境にすれば、映像コンテンツをバリバリと鑑賞できると思ったのですが、現状にはガッカリです。
確かに業界が広告などで、不必要に速度や動画を強調しすぎていることは否めません。でも着実に良くなってきています。過度の期待は禁物ですが、使える部分で楽しく活用しましょう。
読者の方から「ブロードバンド」に関して「ガッカリ」というご意見を頂きました。確かに動画が見られるといっても、「ADSL」のレベルではテレビ放送と比べると、まだまだ満足できる画質や内容ではありません。
ケーブルテレビのチャンネル数と比較すると選択肢も貧弱です。
ですから、「速い!凄い!動画もバリバリ!」といった派手な広告などでいっぱいに膨らんだ期待感で「ADSL」などに申し込まれた方が、現状に「ガッカリ」されるのは無理もなく、自然なことだと思います。
でも正直なところ、あらゆる面で着実に良くなってきています。そして2?3年前の状況から考えると、まさに『夢のような』環境なのです。
【常時接続】
常時接続が当たり前になってしまうと、ありがたみがわからなくなるのですが、つい数年前までは家庭でインターネットといえば必要な時間だけ電話回線を使って接続する方法がほとんどでした。
常に電話料金や利用時間を気にしながら使うのがインターネットでした。自宅でじっくり「ネットで調べもの」なんてことはまず考えなかったものです。そんなことをしたら、すぐ月1万円以上の電話料金やプロバイダ使用料金が必要になってしまいました。
それが「あの情報が欲しい!」と思ったらすぐにネット上の情報を探せる環境が月5000円以下で実現するなんて、しかもどんなに使っても時間を気にしないでいいなんて、まさに夢のようです。
【高速接続】
確かに動画がバリバリ!ではありませんが、電話回線で接続して「ピーヒョロヒョロ」とやっていた頃のことを思うと、それこそ驚くべき速さです。何事も比較する相手と尺度が問題になります。
たとえば自動車は人よりも速いですが、新幹線は自動車より速いです。でも新幹線は決まったレール上しか走れません。ですから好きなところに行ける 『自由度』 では自動車のほうが上なのです。
同じようにケーブルテレビではいろいろな番組がきれいな画像で楽しめますが、見たい時間に見たいものを見たいだけ見るという自由度には欠けます。いくらチャンネル数が増えてもです。
一方でブロードバンド環境でのインターネットでは、見たい時間に見たいものを見たいだけ見るという環境が整い始めています。もちろん「見たい情報」、特に映像コンテンツの供給が不十分なのですが、これも時間が解決してくれることでしょう。
たとえば映画のホームページなどは、いい例だと思います。現在では公開される映画は、ほぼ100%ホームページがあります。ほとんどが「フラッシュ」などの動画技術を使って、楽しくアピールしてきます。
「どんな映画を見ようかな」と思ったら、すぐにホームページを確認して、配役や事前情報を手に入れて、それから見る映画を決めるなんて、とてもテレビや雑誌ではできない芸当だと思いませんか?
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インターネットの最大の利点である『自由度』を生かしながら、動画の処理・配信技術の向上や、インターネット接続の更なる速度向上により、「ブロードバンド」は当たり前で、誰もそんな言葉を使わなくなる状況が、ここ数年で訪れるはずだと編集長は思っています。
ですから、現状で使える、便利な部分を徹底的に使ってしまおう!という気持ちで「ブロードバンド」を楽しんでいただければと思います。
そして「なにパソ」が少しでも楽しむヒントになれば嬉しいです。
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