[24/03/20] Excel の「UNIQUE関数」でできること

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 ≪今週の目次≫
  (1) 今週のひとこと Excel の「スピル機能」によって地道に進化
  (2) 今週のQ&A  Excel の「UNIQUE関数」でできること
  (3) 今週の用語解説 Excel の「SORT関数」とは
  (4) 編集後記    「スピル機能」とその仲間たち
  ※直接ジャンプ! 今週のQ&A今週の用語解説編集後記
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 (1) 今週のひとこと Excel の「スピル機能」によって地道に進化
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      ☆「今日のひとこと」はこちらで https://www.724685.com/

 先週、Excel の「スピル機能」を紹介しました。

 ◆ エクセル(Excel)の「スピル機能」とは(2024/03/13)
  https://www.724685.com/word/wd240313.htm

 そして、その「スピル機能」を活かした「XLOOKUP関数」も便利な関数
 として取り上げました。

 ◆ 「XLOOKUP関数」が「VLOOKUP関数」より便利な点(2024/03/13)
  https://www.724685.com/weekly/qa240313.htm

 早速、その情報を 7年前の記事に追記しておきました。

 ◆ エクセル(Excel)の「VLOOKUP関数」とは(2017/05/17)
  https://www.724685.com/word/wd170517.htm

 このように Excel も地道に進化していると実感できました。


 となると、ほかにも「スピル機能」を使った関数ないか確認したところ、
 「FILTER」「SORT」「UNIQUE」などがあり、結構、使えそうです。
 
 そこで今週は「UNIQUE」と「SORT」を取り上げてみました。


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 (2) 今週のQ&A Excel の「UNIQUE関数」でできること
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    ☆「パソコントラブルQ&A」 https://www.724685.com/weekly/

 Q:Excel に追加された「UNIQUE関数」で何ができますか?

 A:指定した範囲内に複数の同じ値がある場合、最初のひとつだけ残し、
   ユニークな「一意の値」だけを並べて一覧表示できます。


                ◆◇◆

 Excel の「UNIQUE関数」とは『一覧または範囲内の「一意の値」の一覧
 を返す関数』という定義になっています。

 ◆ UNIQUE 関数 - Microsoft サポート
  https://go.724685.com/4aGdqZZ

 「一意」というのは「ひとつの意味で確定している」ということであり、
 「一意の値」というのは『同じ値がいくつあっても、それをひとつの値
 とみなすことができる』という意味です。

 「(ほかにない)ひとつの値」は「ユニークな値」ということができ、
 「一意の値」を一覧にできるのが「UNIQUE(ユニーク)関数」なのです。
 
 たとえば「A1」から「A8」に

 30、10、80、10、50、30、40、10

 と値が並んでいる場合、「C1」に「UNIQUE関数」を使って

 =UNIQUE(A1:A8)

 と入力すると「C1」から「C5」に

 30、10、80、50、40

 と表示されます。これが複数の同じ値がある場合、最初のひとつだけ
 残して、「一意の値」だけを並べて一覧表示した状態です。


 「UNIQUE関数」の構文は以下のようになります。

 =UNIQUE(array,[by_col],[exactly_once])

 [] で囲まれた引数は省略可能で、それぞれの役割は

 ・[by_col] で相互に比較するのが「行(FALSE)」か「列(TRUE)」か
 ・[exactly_once] を「True」とすると複数の同じ値がある値は除外して
  ひとつだけ存在する「一意の値」だけを並べて一覧表示

 となります。

 ◆ UNIQUE 関数 - Microsoft サポート
  https://go.724685.com/4aGdqZZ

 なので先ほどの一覧で、ひとつだけ存在する値だけの一覧にするには

 =UNIQUE(A1:A8,,True)

 と「C1」に入力すると「C1」から「C3」に

 80、50、40

 と表示されます。つまり複数あった 30 と 10 は除外されています。


 具体的に、どんな場面で使えるか想像してみると、たとえば会員向けの
 通販サイトで、時間順で商品の「購入リスト」があり、購入した会員は
 「会員番号」から分かるとしましょう。

 すると「会員番号」を「UNIQUE関数」で抽出すれば、1回でも購入した
 会員を一覧表示することができ、さらに [exactly_once] を「True」に
 すれば「1回だけ購入した会員」を絞り込むこともできるわけです。


                ◆◇◆

 「UNIQUE関数」で一覧表示にした一意の値を「昇順」で並べ替えるなら
 「SORT関数」と組み合わせます。たとえば最初の例の

 =UNIQUE(A1:A8)

 の結果を「昇順」で並べるなら

 =SORT(UNIQUE(A1:A8))

 と入力することで

 10、30、40、50、80

 と一発でユニーク(一意)な値をソート(並べ替え)できます。そして
 どちらも「スピル機能」を持っているので組合せても機能するわけです。


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 (3) 今週の用語解説 Excel の「SORT関数」とは
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         ☆「パソコン用語解説」 https://www.724685.com/word/

 ・Excel の「SORT関数」とは指定した範囲または配列の値を並べ替える
  関数です。並び替えの対象をどの「行」あるいはどの「列」にするか、
  並び替えの順序を「昇順」にするか「降順」にするかを指定できます。

  たとえば「A1」から「A5」に

  30、10、80、50、40

  と値が並んでいる場合、「C1」に「SORT関数」を使って

  =SORT(A1:A5)

  と入力すると「C1」から「C5」に

  10、30、40、50、80

  と昇順に並べ替えられて表示されます(昇順が既定)。


  ここで、ひとつのセル「C1」に「SORT関数」を使った式を入力すると
  「C1」から「C5」に値が並んで表示されるのが「スピル機能」です。
 
  ◆ エクセル(Excel)の「スピル機能」とは(2024/03/13)
   https://www.724685.com/word/wd240313.htm

  「SORT関数」は「スピル機能」を活かした関数なのです。


 ・「SORT関数」の構文は以下のようになります。

  =SORT(array,[sort_index],[sort_order],[by_col])

  [] で囲まれた引数は省略可能で、それぞれの役割は

  ・[sort_index] で並べ替えの基準となる行または列を指定
  ・[sort_order] で「1」で「昇順」、「-1」で「降順」に指定
  ・[by_col] で並べ替えは「行(FALSE)」か「列(TRUE)」か指定

  となります。

  ◆ SORT 関数 - Microsoft サポート
   https://go.724685.com/3Psn6ik

  なので先ほどの並べ替えで「降順」にしたいときは

  =SORT(A1:A5,1,-1,FALSE)

  となりますが、1列しかなく「行(FALSE)」は既定で省略可能なので

  =SORT(A1:A5,,-1)

  と省略して入力できます。


============ ◇ 編集後記 ◇ =======[Top に戻る]

 これまで Excel で元の表をそのままにして並べ替えたいときは、まず
 表を複製して、複製した表に対して並べ替えを実行していました。

 これはこれで全然、問題ないと思いますが、「SORT関数」を使った式を
 ひとつのセルに入力するだけで「複数セルにコピペして並べ替える」と
 いう一連の操作を一発で実行できることになります。

 なので「ちょっと並べ替えて確認したい」といった場面で役に立ちそう
 です。「スピル機能」とその仲間たち、なかなかの優れモノかも。

                           (編集長・林)

 ※ 次回の配信は 2024年3月28日(木曜日)の予定です。

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