[03/08/13] 新種ウイルス「MSBlaster」にご注意

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■◇◇◇◇■ 第85号 ■◇◇◇◇■ 今週の読者数:6890名 ■◇◇◇■

 ≪今週の目次≫
  (1) 今週のひとこと  新種ウイルス「MSBlaster」にご注意
  (2) 今週のQ&A   メールはどこまで受け取れるのか
  (3) 今週の用語解説  ポインタとカーソル
  (4) 編集後記     「より安心」を目指して

  ※直接ジャンプ! 今週のQ&A今週の用語解説編集後記

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 (1) 今週のひとこと  新種ウイルス「MSBlaster」にご注意
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      ☆「今日のひとこと」はこちらで http://www.724685.com

 今年の7月17日にマイクロソフト社より、Windows2000 / XP の安全性
 欠陥を『緊急』レベルで修正するためのプログラムが公開されました。

 ◆ MS03026 : Windows の重要な更新(2003.07.17)
 http://www.microsoft.com/japan/security/security_bulletins/MS03026e.asp


 要するに Windows2000 や XP が持っている『ネットワーク上にある別
 のコンピュータの機能を使うための技術』に欠陥があったのです。

 そして、この欠陥を悪用し、不正な情報(ウイルス)をネット経由で
 送りつけられることで、以下のような危険性が心配されていました。

  ・パソコンを異常終了させられる(再起動を繰り返す)
  ・他のコンピュータの攻撃を始めるように仕掛けられる
  ・パソコン内のファイルを盗み見られたり、削除されたりする


 そのため「なにしろパソコン・ドットコム」の「今日のひとこと」や、
 「安心だネット!」サービスでも速報を出し、利用者の皆さんに注意
 と欠陥の修正を呼びかけ「Windows Update」をお薦めしてきました。


               ◆◇◆

 しかし、7月12日に上記の「安全性の欠陥(MS03026)」を悪用した
 ウイルス(MSBlaster 別名:Lovsan)が発生してしまい、まだ欠陥を
 修正できていないパソコンが感染、被害が拡大してしまいました。

 ◆「W32/MSBlaster」ワームに関する情報(IPA/ISEC)
 http://www.ipa.go.jp/security/topics/newvirus/msblaster.html

  ※情報処理振興事業協会セキュリティセンター(IPA/ISEC)は
   「経済産業省」が所管する法人なので情報が客観的です。


 このウイルスのポイントは以下のとおりです。

  ◎インターネットにつながっていれば攻撃される可能性があり
   接続しているだけでも、突然、感染してしまう恐れがある。
   ※注意:Windows95/98/Me は影響を受けません。

  ◎主な感染経路が『メールの添付ファイル経由でない』ため、
   プロバイダ提供のメールチェック・サービスでは対応不能。

  ◎感染した場合の応急処置はあるが、根本的には「安全性の
   欠陥(MS03026)」を修正プログラムでなくす必要がある。


 「安心だネット!」サービスでも12日には早速「W32/MSBlaster」に
 対応済みですので、ウイルスの検出や駆除は可能です。しかし根本的
 な解決には「WindowsUpdate」による『欠陥の修正』が必要なのです。

 ◆「安心だネット!」サービス http://club.724685.com


 とりあえずは今回の欠陥(MS03026)の修正プログラムだけでも導入を
 すべきですが、実は今年の7月に、立て続けに3件も「緊急」修正要請
 がマイクロソフト社から出ているため、他の欠陥も修正すべきなのです。

 ◆ 緊急レベルのセキュリティ修正プログラムについて
 http://www.microsoft.com/japan/security/security_update.asp


 一方で「Windows Update」は、実施時に気をつけないといけないことも
 多いので、以下の「今週のQ&A」も、ぜひ参考にしてください。

 ◆ 第77回「Windows Update」って必要ですか?(2003.06.11)
 https://www.724685.com/weekly/qa030611.htm


                ◆◇◆

 マイクロソフト社としては、安全性の欠陥について、事前にアナウンス
 もしたし、修正プログラムも「Windows Update」というカラクリも提供
 している、という立場なのだと思いますが、あまりにも安全性に欠陥が
 多すぎです。業界の盟主として抜本的な改善を強く願うものです。


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 (2) 今週のQ&A  メールはどこまで受け取れるのか
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   ☆「クラブQ&A(http://www.clubqa.com/)」での旬なQ&Aをご紹介

 Q:電子メールの送受信に「アウトルック・エクスプレス」を使って
   いますが、たくさんメールマガジンに登録しているので受信容量
   がいっぱいにならないか心配です。

 A:ソフトウエアに関わらず、保存するパソコンのハードディスクに
   余裕がある限り受信できますが、プロバイダの受信容量の制限と
   サーバーに残すかどうかの設定に気をつけてください。


                ◆◇◆

 編集長は職業柄、毎日、大量の電子メールを送受信しています。同時に
 電子メールアドレスも「なにパソ.com」管理者用、「安心だネット!」
 管理者用、「週刊なにパソ」管理者用、業務用、プライベート用など、
 10以上も管理しており、日常的に使い分けています。

 基本的に無駄な広告やウイルス感染メール以外は、整理する時間がない
 ことと、いつ役に立つかわからないので、送受信とも、ほぼすべて保存
 をしています。ですから溜まる一方という状態です。

 そうなると当然、過去の電子メールが突然消えてしまったら大変なので
 バックアップで保存をしていますが、先日、ついに過去の電子メールの
 データ容量が合計で1GBを超えました。数万通という件数になります。

 つまり、電子メールソフトに関係なく、送受信したメールを手元に保存
 できる容量は、パソコンの記憶容量(おもにハードディスクの残り容量)
 で決まります。ですから大量に電子メールを受信する場合に、使用する
 「電子メールソフト」はあまり気にする必要はありません。

 それよりも、以下の2点がポイントです。

  ・使用している電子メールアドレスに届いたメールを受信する
   サーバーが許可してくれているメールの保存容量はいくらか。

  ・サーバーに受信されているメールを自分のパソコンに取り込む
   ときに、取り込んだメールはサーバーに残す設定かどうか。


 つまり、電子メールアドレスを提供してくれているプロバイダは利用者
 が多いので、受信するサーバーに無尽蔵で電子メールを保存できる余裕
 はありません。そのため「20MBまで」とか制限を決めているはずです。

 たとえば「BIGLOBE」では以下のような制限があります。
 http://email.biglobe.ne.jp/mailusage.html

  ・最大保存メール通数=999件
  ・最大保存総データ量= 20MB
  ・最大送信メールサイズ/1通=10MB
  ・最大受信メールサイズ/1通=10MB

 ただし、拡張サービスもあり「20MB・1,000通あたり月980円」で追加が
 でき、最大100MB・4,999通まで広げられるみたいですね。

 これはプロバイダによって違うので、ご利用のプロバイダのホームページ
 の「メール」に関する情報ページで調べていただくしかありません。

 一方で、こまめにサーバーにアクセスし、受信されているメールを自分の
 パソコンに取り込むときに、取り込んだメールをサーバーに残さない設定
 にすることで、制限を気にせず、どんどん受け取れることになります。

 「アウトルック・エクスプレス」では、メールアドレスのためアカウント
 を作成すると、初期設定では「サーバーにメッセージのコピーを置く」は
 『オフ』の状態なので、メールをどんどん自分のパソコンに取り込めば、
 よほどのことがない限り、容量を気にする必要はありません。

 もし「サーバーにメッセージのコピーを置く」が『オン』の状態であれば
 メールが一定量あれば、いつか必ずサーバーの容量はいっぱいになります。
 どちらの設定にするかは自己責任で決めてください。

  ・メニューバーから [ツール]−[アカウント] を選択。
   [インターネットアカウント]設定画面が開く

  ・[メール]タグを選択し、現れたアカウント一覧から設定
   したいアカウントを選択してダブルクリック。

  ・「プロパティ」画面で「詳細設定」タグを選択。設定画面
   の[配信]項目で「サーバーにメッセージのコピーを置く」
   の頭にあるチェックボックスの恩・オフで設定を決定。


                ◆◇◆

 通常、メールマガジンは大きな容量の添付ファイルは付けないのが普通
 なので、かなりの種類のメールマガジンを購読したとしても、メールの
 容量でサーバーがいっぱいになる心配はいりません。

 でも「最大メール通数」が制限されてるプロバイダの場合、長期に渡り、
 「サーバーにメッセージのコピーを置く」設定でメール受信を続けると
 制限を越えてしまう可能性はありますのでご注意ください。


 ◎ 「今週のQ&A」は図などを追加、そして一部加筆して公開しています。
    −> https://www.724685.com/weekly/ 


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 (3) 今週の用語解説(61) ポインタとカーソル
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        ☆毎週、ひとつずつ、パソコン用語を解説していきます。

 ◎ ポインタ(pointer)とカーソル(cursor)

  ・この2つの用語は、パソコンを操作する場合に画面上のある特定の
   場所を示す「マーク」という意味で使われています。その意味では
   どちらを使ってもいいのですが、英語の意味を使って解説をします
   ので、より理解を深めて、使い分けていただければと思います。

  ・まずポインタ(pointer)ですが、パソコンでなにかの操作しようと
   する特定の「ポイント(点、場所)」を『指し示すもの(マーク)』
   という意味で使われます。

  ・ポインタは通常、「矢印」の形をしていますが、ホームページ上で
   リンクされている場所を指すと「人差し指を立てた手」の形に変化
   したり、メール作成の画面など、文字入力ができる範囲では「I」
   の形に変化したりします。すべて「ポインタ」で総称できます。

  ・ポインタは主にマウスの操作により画面上を移動します。そのため
   ポインタは「マウスポインタ」とも呼ばれています。一方でマウス
   のようにポインタを動かして「ポイントを指し示す装置」のことを
   「ポインティングデバイス」といいます。

  ・次に「カーソル(cursor)」ですが、ポインタとまったく同じ意味
   で使われることもありますが、ワープロなどで文字入力をするとき
   『起点』となる位置を示す『点滅する縦棒マーク「|」』のことも
   「カーソル」と呼ばれます。

  ・「カーソル(cursor)」には「走るもの」といった意味があります。
   先ほどの文字入力の起点となる『点滅する縦棒マーク「|」』では、
   「ひと文字」入力をすると右隣に「ピョン」と移動していきます。
   またキーボードにある「上下左右の矢印キー」を使って、文字入力
   したい位置まで「走るように」移動させたりすることができます。

   ※雑学ですが「cursorial birds」は走鳥類(ダチョウやキウイ
    など飛べずに走る鳥類)の意味になるそうです。矢印キーで
    移動させるカーソルの動きを見ているとそんな感じですよね。

  ・文字入力の「カーソル」はマウスポインタによって、文章中で文字
   入力の起点としたい場所(文字と文字の間)をクリックすることで
   移動させることもできるので、

    ・通常の画面上の場所を指し示すマークとして「ポインタ」
    ・文字入力の起点となるマークを「カーソル」

   と決めて使ったほうが理解が早く、混乱は少ないかもしれません。


============ ◇ 編集後記 ◇ =======[Top に戻る]

 ・新種ウイルス「MSBlaster」の対応で、昨日・今日とテンテコ舞いで
  疲れてしまいました。特に添付ファイル経由ではなく、ネットに接続
  するだけで感染の可能性があるウイルスの登場は驚きでした。

 ・約1ヶ月前の7月17日にマイクロソフト社から公式に『緊急』修正が
  必要と公開された「欠陥」を狙ったウイルスには、Blaster(爆弾を
  仕掛ける人)という名前がついており、とても挑戦的です。
  
 ・とにかく、この世に「絶対に安心」なんてことはありません。一方で
  「より安心」にすることはできます。これからも「なにパソ」を通じ、
  「より安心」なパソコン&ネット生活を楽しんでいただける最新情報
  を提供していきますので、よろしくお願いします。
                           (編集長・林)

   ※次回の発行は8月20日(水曜日)の予定です。お楽しみに。
 

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林 俊二 と申します。「なにしろパソコン・ドットコム」のサイト運営、メルマガ執筆、セミナー講師から出張サポートまでこなすパソコン生活応援アドバイザー
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